城北 雨味方に19年ぶり白星!8回同点スクイズから逆転劇

[ 2014年8月17日 05:30 ]

<城北・東海大望洋>4回無死、城北・菓は遊ゴロで一塁へヘッドスライディングし内野安打とする

第96回全国高校野球選手権2回戦 城北5―3東海大望洋

(8月16日 甲子園)
 雨中の逆転劇!2回戦4試合が行われ、第2試合では、城北(熊本)が東海大望洋(千葉)に5―3で競り勝った。8回にスクイズで同点に追いつき、さらに辻上明将内野手(3年)が決勝の2点二塁打を放ち、19年ぶりとなる夏の甲子園勝利を挙げた。

 降り続く雨の中、勝利を呼び込む打球が左中間で弾んで水しぶきを上げた。1点を追う8回。3番手で登板した諸冨が同点スクイズを決めると、なおも2死二、三塁で9番・辻上が勝ち越し2点二塁打。「目の前で同点になって気が少し楽になった。仲間がつくってくれたチャンス。絶対に自分が決めてやろうと打席へ向かった。打った瞬間、落ちたと思った」。城北に19年ぶりの夏の甲子園勝利をもたらした二塁手は、泥まみれのユニホーム姿で胸を張った。

 雨でぬかるんだグラウンドはお手のもの。「うちは雨が大好き。とても外で練習ができないような状況でもシートノックをやっていた。こっちに来てからも雨の日に練習しました」と末次敬典監督は白い歯をこぼした。

 1点を追う2回には雷雨による18分間の中断から再開した直後、無死一、三塁から与座の一塁内野安打で同点に追いついた。「ゴロを転がせば何とかなる。みんなそのつもりだった。守備は打球が弾まないので下から捕る意識で臨んだ」という辻上。守備も水が浮くグラウンド状況の中、1失策にとどめた。

 指揮官の采配も決まった。「1球で代えたこともある」という大胆な継投策をこの日も発揮。安武から大西へとつないで最後はエース諸冨で締めた。8回に諸富へ出したスクイズも計算ずく。この日の初打席という点を考慮し、初球で目が慣れた1ボールからの2球目にサインを出した。

 試合前にナインは円陣を組んで「できる。できる」と声を出した。山隈主将は「県大会通りの野球。中盤まではずるずるいったが、つないでつないで逆転できた。チーム力が上がった」と仲間の思いを代弁。熊本大会をノーシードから勝ち上がった快進撃はまだまだ止まらない。 

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