打率No.1近江が12安打8点猛打ショー!転校生・植田が主役

[ 2014年8月17日 05:30 ]

<近江・鳴門>完封勝利し応援団の元へあいさつに向かう近江ナイン

第96回全国高校野球選手権2回戦 近江8―0鳴門

(8月16日 甲子園)
 出場校中No・1のチーム打率・491を誇る近江打線が12安打8得点とその実力を遺憾なく発揮した。強力打線をけん引したのは3番・植田だ。2回に4点を先制した直後に、植田は「流れを切らない。ファーストストライクを狙う」と直球を左前に運んで5点目を挙げた。6回は再び植田の適時二塁打を皮切りに4連打で3点を加え、試合の大勢を決めた。

 3安打2打点と活躍した植田は日本航空(山梨)を1年時の2月に自主退学。叔父が近江のコーチと知り合いという縁もあり、昨年4月に近江に転校してきた。50メートル5秒8の俊足と好打を期待されたが、規定で1年間は公式戦に出られず、悔しい思いをした。それでも冬場は1日に100メートルダッシュ100本、週に2、3回は個人で筋力トレーニングをしてベンチプレスは90キロを挙げるまでになり、今春レギュラーとなった。「打順で彼だけは動かさない」(多賀章仁監督)とすぐさま主軸を任され、甲子園でも期待に応えた。

 中日・米村明スカウトは「走れる選手は評価が高い。チームの考える(ドラフト)枠に入っている」と言えば、広島・鞘師智也スカウトも「守備と走塁はドラフト対象レベル」と評した。

 帽子に「冷静に」と書いて臨み、“最初で最後の夏”に存在感を示した背番号6は「途中からでも快く迎えてくれたみんなのためにも優勝したい」と滋賀県勢初の全国制覇を掲げた。

 ◆大会参加者資格規定第5条(3) 転入学生は、転入学した日より満1カ年を経過したもの。ただし満1カ年を経なくても、学区制の変更、学校の統廃合または一家転住などにより、やむを得ず転入学したと認められるもので、本連盟の承認を得たものはこの限りではない。なお転入学生であっても、前在籍校で野球部員として当該都道府県高等学校野球連盟に部員登録されていなかったものは、転入学した日から参加資格が認められる。

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