十亀好救援で初勝利 守護神・涌井につなぐ新方程式だ

[ 2012年6月25日 06:00 ]

<西・オ>プロ初勝利の十亀は通路から伸びる手の中を笑顔で引き上げる

パ・リーグ 西武4-3オリックス

(6月24日 西武D)
 試合後の西武・十亀は、白い歯を見せなかった。プロ初勝利のウイニングボールはカバンに無造作にしまわれていた。

 「親に贈ります。ふがいない内容が続いていたし、浮かれていられない。中継ぎとしてチームに必要とされるようにしたい」

 出番は1点を追う7回だった。3番・後藤を中飛、4番の李大浩(イデホ)をスライダーで空振り三振、北川を146キロの直球で左飛と主軸を3者凡退。8回も3人で仕留め無失点に抑えた。「ゼロに抑えれば何か起きると思った。涌井さんが上がった時点で大丈夫と思いました」と8回の逆転劇を呼び込んだ投球を振り返った。

 先発候補だったドラフト1位右腕はオープン戦で打ち込まれて開幕は2軍で迎えた。そんな時に気に掛けてくれたのが涌井だった。先発の調整法が分からなかった時は「勇気を出して聞いてみたら、“(登板)3日前は少し軽くした方が良いんじゃない?”と教えてもらった」。その後はノースロー日を設けることで登板日に体調をピークに持っていくすべを覚えたという。2軍で打ち込まれた時は電話もくれた。その優しい先輩に2試合連続無失点の好投できっちりつないだ。

 今季は救援陣が痛打されて試合を落とすケースが多かっただけに、渡辺監督も「良い投球をしてくれて勝ちを呼び込んでくれた。これからもああいう場面で使う」と十亀の台頭を喜んだ。

 「貴さん(石井投手コーチ)に“見下ろしていけよ。戦争なんだよ。(プロで)食えるか食えないかは気持ちなんだよ”と言われた。その通りだと思う」。鋭い眼光は勝利の方程式を担う決意で満ちていた。

 ◆十亀 剣(とがめ・けん)1987年(昭62)11月7日、愛知県生まれの24歳。愛工大名電では3年時に春夏連続甲子園出場し、センバツで優勝。日大を経てJR東日本に入社し、昨年の都市対抗で優勝。同年ドラフト1位で西武入り。憧れの投手は大学の先輩にあたる館山(ヤクルト)。1メートル83、82キロ。右投げ右打ち。

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