「公立の星」加古川北の井上 2試合連続完封!

[ 2011年3月30日 06:00 ]

<波佐見・加古川北>7回、波佐見の松尾を一ゴロに打ち取りガッツポーズをする加古川北の井上

第83回選抜高校野球  加古川北2―0波佐見

(3月29日 甲子園)
 初出場の公立校が大会注目右腕を連破した。加古川北(兵庫)は先発・井上真伊人投手(3年)が2試合連続となる5安打完封。初戦の金沢・釜田に続き、プロ注目の波佐見(長崎)・松田遼馬投手(3年)との投げ合いを制して8強入りを決めた。

 初戦に続き、「柔よく剛を制す」を実践した。加古川北の先発・井上は初回初球からスピードガン計測不能の超スローカーブを投じ、先頭打者を遊ゴロに打ち取って波に乗った。

 推定70キロ台という“武器”を筆頭にカーブ、チェンジアップ、スライダー、カットボール、ツーシーム、遅い直球、速い直球と8球種を操り、波佐見打線を手玉に取った。

 「(相手が)いい投手なので、投げ合えて本当に楽しかったですね」

 笑顔を絶やさず、マウンドを楽しんだ。最速152キロ右腕の金沢・釜田に続き、この日もプロ注目右腕・松田との投げ合い。最速148キロの直球を投げ込む松田とは対照的に、70キロ台から130キロ台まで幅広い球速帯を駆使した。相手打者の雰囲気を察し、同じ打者でも打席ごとに配球を変える工夫も加えて的を絞らせなかった。2奪三振ながら打たせて取る投球で凡打の山を築かせた。自ら「最高の打撃投手」と笑う、その本領を発揮した。

 “公立魂”のかたまりだ。中3時には複数の私学からの誘いを断った。地元・加古川東の二塁手として06年夏の兵庫県大会で4強入りした兄・宗磨さん(20)の存在が大きかった。「兄を目標に野球をやっていた」と父・明彦さん(47)。私学相手に互角の戦いを演じて甲子園を目指す兄の姿を見た井上が、「公立で甲子園に行きたい」と加古川北を選んだのは必然の流れだった。

 「公立でも全国で勝てることを証明するために冬の練習をやってきた。(センバツに)出ても負けると言われていたのでそれを覆したかった」。プロ注目右腕2人を連破し、兵庫県の公立校としては7年ぶりの8強入りを果たした“加古北旋風”の原動力。今度は大会一の呼び声高い、日大三の強力打線と対峙(たいじ)する。

 ◆井上 真伊人(いのうえ・まいと)1993年(平5)11月10日、兵庫県明石市出身。二見北小1年から「兵庫播磨リトル」で野球を始める。加古川・平岡中軟式野球部ではエースとして3年夏に県大会8強。加古川北では1年夏から背番号18でベンチ入りし、2年春からエース。最速140キロ。50メートル走6秒4、遠投100メートル。1メートル78、73キロ。右投げ右打ち。

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