またしても天敵に…ソフトバンク2・5差後退

[ 2010年9月11日 06:00 ]

5回2死一、三塁、小久保はバットを折られ一ゴロに倒れる

 【ソフトバンク1-2日本ハム】糸口は見えても、完全に攻略するまでには至らなかった。ソフトバンク打線がまたも天敵の前に沈黙し、あまりに痛すぎる1敗を喫した。

 日本ハム先発・武田勝に対して、今季は試合前まで0勝5敗、対戦防御率1・02。特に右打者が打率・161(左打者は・329)とさっぱり打てなかった。直球が130キロにも満たない中で、外角のチェンジアップにタイミングが合わず、チェンジアップを意識すれば、今度は内に切れ込むスライダーに差し込まれる。そこで前回対戦から右打者は打席で投手寄りに立ち、変化球の曲がり始めを狙い始めた。さらに立花打撃コーチが「引っ張りにいくとやられる」と中堅から逆方向を狙うように指示。その上で、この日は小久保、多村の4、5番が初球にバントの構えを見せるなど、チーム全体で少しでも揺さぶろうという意図が見えた。
 そのかいあって、6回まで毎回の9安打を浴びせてマウンドから引きずり降ろした。武田勝も「追い込む前に甘い球を持っていかれた。相当研究してきている」と認めたように、この日降板するまでソフトバンクの打者26人中2ストライクまで追い込まれたのはわずか5人。試合前に小久保が「きのうは武田勝の資料を穴が開くほど見たよ」と話し、早いカウントから変化球を積極的に狙ったが、結果としては1点しか奪えなかった。
 天敵にシーズン最後まで煮え湯を飲まされ続け、首位・西武とは2・5ゲーム差。秋山監督の「きょうは何もないな」の言葉が重く響いた。

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2010年9月11日のニュース