おかわり連発!!さあ混パに終止符、M点灯へ

[ 2010年9月11日 06:00 ]

6回無死、同点ソロを放った中村はフェルナンデス(手前)と胸を合わせる

 【西武12-8ロッテ】2年ぶりのリーグ制覇が見えた。西武・中村剛也内野手(27)が10日、ロッテ戦で6回に同点の18号ソロ、続く7回にも2打席連発となる19号3ランを放ち、チームは逆転勝ち。11日に西武がロッテに勝ち、ソフトバンクが負けるか引き分けると、西武に優勝へのマジックナンバー「8」が今季初めて点灯する。右ひじ手術もあり、今季は苦しみ抜いた中村が1軍復帰後初の西武ドームでのアーチ、そして1試合2本塁打の“おかわり”。主砲の完全復活で、西武が混パに終止符を打つ。

 自宅を出る前の約束は、倍にして果たした。中村が今季2度目の1試合2発。本拠地・西武ドームでは今季初のおかわり。お立ち台で最高の笑顔を見せた。
 「復帰する前もあんまり打っていなかったので、大事な時に打てて良かった。気持ちいい。負けていたので一発行きたいと思っていました」
 まずは6回に左中間場外へ18号同点ソロ。チームは直後に勝ち越しを許したが、1点差に迫っての7回2死二、三塁。2球で2ストライクと追い込まれたが、徹底的に外角で誘う小野のボール球を見極めた。そしてフルカウントから根負けしたように外角高めに浮いたカットボールを見逃さず、再び左中間席に運んで試合をひっくり返した。一塁が空いている状況だったが「(敬遠は)気にせずに、届く球は全部行くつもりだった」。2打席連発。そして最近7試合で5発の量産態勢。森打撃コーチが「あの球を本塁打にできるのはサンペイ(中村)だけ。しびれたよ」と話したが、フリー打撃ではどんな球でも強引に引っ張る練習法が大一番で生きた。
 スタンドで観戦していた麻里恵夫人も大興奮だった。この日は同夫人の29歳の誕生日。「家を出るときに“プレゼントは何がいい?”と言われたのでホームランがいいって言いました。(ケガから復帰後)本拠地で打てていなかったので本人が一番打ちたかったと思います」。これで08年の結婚以来、9月10日は3年連続のアーチ。中村は「今年も打ちたいなと思っていました」と照れながら語った。6月24日に右ひじの手術を受け、8月25日のロッテ戦(千葉マリン)での1軍復帰までは2カ月を要したが、夫人の誕生日という大事な日、そしてチームにとって大事な試合で見事に猛打を爆発させた。
 最大4点差の劣勢をはね返しての逆転劇に、渡辺監督は「気持ち、気合、意地が凝縮していた。打つべき人が打ってチームが盛り上がった。(中村は)自分のスイングをつかみつつある。このまま最後まで行ってほしい」と絶賛した。
 早ければ、きょう11日に待望の優勝マジックが点灯する。それでも、中村は浮かれることなく締めた。「そこは気にするところじゃなくて、残り試合が少ないので、勝ちゃあいいんだと思ってやっていきます」。そう言うと、昨年7月8日の結婚記念日にも一発を放った愛妻家は、夫人の待つ駐車場へ急いだ。
 
 ≪11日にもM点灯≫首位の西武がロッテに勝ち、2位のソフトバンクが敗れたため、11日にも西武に優勝へのマジックナンバーが点灯する。条件は西武がロッテに○、ソフトバンクが△、●の場合はM8、西武が△、ソフトバンクが●の場合はM9が出る。

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2010年9月11日のニュース