“りくりゅう”がフィギュア団体銅の立役者!三浦・木原組が躍進 自己新でペアフリー2位

[ 2022年2月8日 05:30 ]

北京冬季五輪第4日 フィギュアスケート団体 ( 2022年2月7日    首都体育館 )

演技をする三浦璃来、木原龍一組(撮影・小海途 良幹)
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 団体戦の最終日が行われ、日本は史上初の表彰台となる銅メダルを獲得した。ペアのフリーでは三浦璃来(20)、木原龍一(29)組(木下グループ)が自己ベストを更新する139・60点をマークして2位と躍進。女子フリーは坂本花織(21=シスメックス)が2位、アイスダンスのフリーは小松原美里(29)、尊(30)組(倉敷FSC)が5位で合計63点だった。ROC(ロシア・オリンピック委員会)が優勝した。

 演技を終えた直後、三浦は木原に言葉を掛けた。「怖かった」。メダル獲得へと緊張感に包まれた団体戦フリー。その状況下でも息の合った演技を披露し、スロー3回転ルッツや高いリフトなどを次々と決めていく。力を出し切り、重圧から解放された2人は抱き合って喜んだ。

 三浦「大きな試合で自分が滑りきれるか不安だった。その中で、大きなミスなくまとめられた」

 木原「過去2大会のチームメートに申し訳ない気持ちが凄くあった。8年間、悔しかった思いは晴らせた」

 19年8月にペアを結成した2人が、自己ベストを更新して2位。14年ソチ五輪、18年平昌五輪と5チーム中5位だった団体戦のペアフリーで、いずれも違う相方と出場していたのが木原だった。

 「その場にいるのが苦痛だった」。過去2度の経験を、そう振り返る。13年1月、ソチ五輪で初採用となる団体戦に向けてペア転向の打診を受け「現役生活を長く続けられる一つの手」と決断した。だが、大舞台では結果を残せなかった。平昌後、一度は引退が頭をよぎりながらも、三浦からの誘いで踏みとどまった。「自分が強くならなければ、メダルは獲れない」。不屈の心が三浦を、そして、チームを支えた。

 日本の弱点でもあったペアで急成長した2人が結果を残し、初の表彰台となる銅メダル獲得の原動力となった。次は18日にSP、19日にフリーを迎える個人戦。「頑張りたい」と声をそろえた“りくりゅう”が、また新たな戦いに挑む。

 ◇三浦 璃来(みうら・りく)2001年(平13)12月17日生まれ、兵庫県出身の20歳。5歳の時にディズニーアニメをきっかけにスケートを始める。ペア転向後は市橋翔哉と17~19年世界ジュニア選手権出場。空手経験があり得意技は「回し蹴り」。1メートル45。

 ◇木原 龍一(きはら・りゅういち)1992年(平4)8月22日生まれ、愛知県出身の29歳。4歳でスケートを始める。シングルで11年世界ジュニア選手権出場。ペア転向後は高橋成美と14年ソチ、須崎海羽と18年平昌両五輪出場。三浦とは昨季の世界選手権10位、今季のGPスケートアメリカ準優勝。1メートル75。

 ▽フィギュアスケート団体戦 10カ国が出場し、男女シングル、ペア、アイスダンス4種目のうち3種目で五輪出場権を獲得していることが条件。種目ごとの順位点(1位10点、2位9点…10位1点)の合計で争われる。男子、女子、ペアのSPとアイスダンスのリズムダンス(RD)で、上位5チームがフリーに進出する。SPとRDに出場した選手のうち、最大2種目でフリー出場選手を変更できるため、各国の最大出場選手枠は「6」になる。14年ソチ大会から採用され、日本は過去2大会とも5位だった。

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2022年2月8日のニュース