スマイルジャパン チェコとの死闘制し1位通過決定!準々決勝ではROCかフィンランドと対戦へ

[ 2022年2月8日 19:59 ]

北京五輪女子アイスホッケー1次リーグB組   日本3―2チェコ ( 2022年2月8日    北京 )

<北京五輪女子アイスホッケー1リーグB組>チェコ戦で先制ゴールが決まり喜ぶ日本代表「スマイルジャパン」の選手ら(ロイター)

 史上初の決勝トーナメント進出を決めた世界ランキング6位のアイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」は8日、北京五輪1次リーグB組第4戦で同7位のチェコと対戦。2―2のまま突入した延長戦でも決着つかず。ペナルティーショット・シュートアウトの末に勝利し、同組1位通過を決めた。決勝トーナメント準々決勝ではA組3位と対戦することになった。

 3大会連続4回目の出場となる日本は2勝1敗(延長敗1)の勝ち点7でB組首位に立ち、1次リーグ最終戦では勝ち点1差の同組2位チェコと1位突破を懸け直接対決。2位通過となれば決勝トーナメント初戦で前回金メダルの米国との対戦が待っているため“負けられない”一戦となった。

 試合は第1ピリオド4分、先制に成功。ゴール前の混戦から、FW床秦留可がシュートのリバウンドを押し込んだ。しかし、その後は相手の猛攻を受ける時間が続き、第2ピリオド6分にFWクジジョバの単独突破を許し同点ゴールを決められた。

 1―1で迎えた第3ピリオドには開始早々に勝ち越し点。第2ピリオド終盤に相手選手2人が相次いでペナルティーを受け一定時間の退場となった影響で、引き続き2人多い数的有利でのスタートとなったパワープレーのチャンスにFW床秦留可がこの日2点目となるゴールを決めた。だが、その5分後に失点。死角から飛んできた相手のふわりとしたロングシュートをGK藤本那菜が反応出来ず。またも同点に追いつかれた。

 2―2のまま突入した延長戦でも決着つかず。迎えたペナルティーショット・シュートアウトでは2人目として登場した最年長39歳FW久保英恵が成功。相手は5人全員が失敗し、見事にB組1位通過を決めた。

 一方、A組はROC(ロシア・オリンピック委員会)が暫定3位。同日の1次リーグ最終戦で同組5位フィンランドに勝利、または延長戦まで突入すれば勝敗に関係なく3位通過が決定する。しかし敗れると勝ち点3でスイス、フィンランドと3チームが並ぶことになり、当該チーム間の成績などによって順位が決まる。ただ、スイスは当該2チームとの対戦を終えており得失点差―2。スイスに2―3と敗れたフィンランドがROCに勝利すると、少なくとも得失点差0以上となるので、スイスの3位通過の可能性は消滅。日本の決勝トーナメント準々決勝での相手はROCかフィンランドのいずれかとなる。

 <過去3大会は全て決勝トーナメントに進めず>日本は過去3大会全て1次リーグ敗退。初出場の1988年長野五輪、2014年ソチ五輪は1勝も出来ず。前回2018年平昌五輪では南北合同チームから歴史的初勝利を飾るも、決勝トーナメントには進めなかった。

 ▽ペナルティーショット・シュートアウト サッカーにおけるPK戦のようなもので、北京五輪ではまず両チーム5人ずつ出場。5人でも決着がつかない場合はサッカーと同じく互いに1人ずつチャレンジし、決着がつくまで戦う。攻撃側(シューター)はGKと1対1の状況でパックを敵陣へ持ち込み、好きな場所からシュートを1回だけ打つことが出来る。ただシューターはフェイント、あるいはゴールに近づきすぎてシュートを打つ前に相手GKに防がれた場合は失敗となってしまうので注意が必要。一般的にサッカーに比べゴールの成功率は低い。

 ▼競技方式 出場10チームによる1次リーグは世界ランキングにより5チームずつA、Bの2組に分けて、1回戦総当たりの勝ち点制で実施。A組の全チームとB組の上位3チームが準々決勝へ進む。準々決勝は「A組1位とB組3位」「A組2位とB組2位」「A組3位とB組1位」「A組4位とA組5位」が対戦する。ランキング1位の米国と同2位のカナダの力が突出しており、B組1位となることが準決勝進出のカギとなる。

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