フィギュア団体戦は個人戦後の方がいいのでは

[ 2022年2月8日 05:30 ]

北京五輪第4日 フィギュアスケート団体 ( 2022年2月7日    首都体育館 )

<北京五輪・フィギュア団体戦>ペア・フリー、得点を確認し笑顔の(手前右から)木原龍一、三浦璃来(撮影・小海途 良幹)
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 【藤山健二 五輪愛】フィギュアスケートの団体戦で日本が銅メダルを獲得した。全員がベストを尽くした結果だが、一番大きかったのはやはりペアの頑張りだろう。この後の個人戦でも期待を抱かせるような見事な演技で上位に食い込み、チームに貴重なポイントをもたらした。

 高橋大輔の参戦で日本のアイスダンスのレベルが上がったように、今回の2人の頑張りでこれからペアを目指そうという選手が増えれば全体のレベルアップにつながる。その意味でも大きなメダル獲得となった。

 同時に改めて思ったのは、やはり団体戦は個人戦の後に行った方がいいのではないかということだ。どの選手も一番の目標は自分の個人種目であって、今の順番だと団体戦はどうしても個人戦のための練習になってしまう。今回は全員がベストに近いパフォーマンスを見せてくれたので良かったが、もしケガでもしていたらと思うと手放しで喜んでばかりもいられない。

 コンディションの面でも問題がある。8日から競技が始まる男子はまだしも、女子シングルは15日、ペアは18日からが試合なのに、団体戦のために早々と現地入りせざるを得なかった。しかも団体戦は昼間で、女子シングルとペアの試合は夜だ。バブル方式で行動が制限される中、試合当日にベストの状態に持っていくのは簡単なことではないだろう。

 団体戦を後に持っていけば、全ての選手がまず一番の目標である個人戦に集中できる。その上で個人戦で結果を出した選手にとっては一種の“ご褒美”として、不本意な結果に終わった選手にとっては雪辱の場として団体戦に臨む。その方がさらに盛り上がると思うのだが、さて、4年後のミラノ・コルティナダンペッツォではどうなっているだろうか。(特別編集委員)

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2022年2月8日のニュース