羽生結弦、サルコー失敗も気持ちは切れず「凄く集中して」北京で懸命の“ロンカプ”

[ 2022年2月8日 17:27 ]

北京五輪第5日 フィギュアスケート ( 2022年2月8日    首都体育館 )

<北京五輪・フィギュアスケート>男子SP、演技をする羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 男子で94年ぶりの3連覇を目指す羽生結弦(ANA)は、ショートプログラム(SP)で95・15点の8位発進となった。

 羽生が演じたSPは「序奏とロンド・カプリチオーソ」。ジェフリー・バトル氏やシェイリーン・ボーン氏が振り付けし、親交のあるピアニスト・清塚信也氏がピアノバージョンへの編曲を手がけた。

 人々の記憶やこれまでの自らの歩みが光のように広がり、最後は無意識にも近い感覚の中で何かをつかむ――。それが、プログラムに込められたストーリーだった。

 初披露となった昨年末の全日本選手権では、5項目の演技構成点は49・03点という高評価。特に「音楽の解釈」は満点の10点を叩き出した。

 国際大会で初めて演じたこの日、冒頭の4回転サルコーが1回転に。だが、その後はトーループの4―3回転、トリプルアクセルも決め、懸命に立て直した。

 演技後のテレビのインタビューでは、「演技が終わるまでは全然、気持ちは切れてなくて。凄く集中して、今までのショートの中でも全体的に良い演技だったなっていうふうには思っている」と振り返った。

 SPは8位で、上位6人の最終グループに入れず。だが、羽生にはフリーで強さを見せてきた過去がある。

 12年ニース世界選手権はSP7位から銅メダルを獲得。魂のフリーは今も伝説として語り継がれる。17年ヘルシンキ世界選手権、SP5位で首位と10・66点差だったが、逆転戴冠を果たした。

 クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を跳ぶフリーは10日。「演技に関しては、すごく自信がある状態で来られていると思うので。あとはもう、神のみぞ知る」。冒頭に超大技を決めて「天と地と」を完遂し、天命を待つ。
 

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