高木美帆を支える管理栄養士・村野あずさ氏 17年から二人三脚でつくり上げた食生活

[ 2022年2月8日 05:30 ]

北京五輪第4日 スピードスケート女子1500メートル ( 2022年2月7日    国家スピードスケート館 )

高木美帆(左)をサポートする管理栄養士の村野あずさ氏
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 17年5月から高木美をサポートする明治の管理栄養士・村野あずさ氏(49)は二人三脚で食生活をつくり上げてきた。パソコンにはLINEで送られてきた約5000枚の食事の画像が保存されている。

 サポート開始から高木美が口にしたほぼ全てのメニューを確認。3食だけでなく、ちょっとした間食にも及び「その時々の課題を共有し、それに応じたメニューにしています」と説明した。

 契約当初は栄養摂取が必要量に届かず、過密日程で調子を落とす傾向が強かった。アスリートに体重1キロ当たり2グラム必要とされるタンパク質摂取を徹底するなど食事を改善。海外には現地調達が難しいサバ缶などを持参した。サプリメント知識も深め、シーズン中に2キロ以上落ちていた体重減を最小限に抑えられるようになった。

 合宿、遠征以外の期間は高木美は基本的に3食自炊。料理の腕は確かでレパートリーも多い。昨年12月の北米遠征ではコロナ禍で急きょホテルのビュッフェ形式の食事が中止になり、弁当支給に変わった。外出も制限される中、ネットスーパーでスーパーフードのキヌアを調達。海外に常に持参する簡易調理器具でゆでて弁当にプラスし栄養不足を補った。

 練習内容により食事を調整するため、高木美は外国人コーチが作製した英語の練習メニューを日本語に訳して村野氏に送るのが習慣。村野氏は複数のアスリートを支援するが「専門用語の多い練習メニューを理解しやすく訳してくれる。ここまでやる選手はなかなかいない」と目を細める。今大会は種目ごとに開始時間が異なるため、食事、サプリメントの摂取時間を細かく管理。残り3種目も全力で走りきる。

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2022年2月8日のニュース