天理大 クラスター乗り越え10トライ完封発進 リーグ5連覇&初の日本一へ感謝の1勝

[ 2020年11月8日 05:30 ]

関西大学ラグビーAリーグ   天理大64-0摂南大 ( 2020年11月7日    天理親里 )

<関西大学ラグビー 天理大・摂南大>前半2分、ディフェンスを振り切って先制トライを挙げる天理大・フィフィタ(左)(撮影・北條 貴史)
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 変則日程の短期決戦が7日に開幕し、新型コロナウイルスの集団感染を乗り越えた天理大が摂南大に64―0と圧勝した。CTBシオサイア・フィフィタ(4年)の先制トライを号砲に計10トライ。完封勝利でリーグ5連覇へ好発進した。関学大は28―14で近大を下した。

 感謝の思いを込め、ゲームキャプテンのフィフィタが走った。前半2分、SO松永のキックパスに背番号13が反応。キャッチすると、一直線にインゴールへ駆け込んだ。

 「8月に大きな壁があったけれど、温かいメッセージを送ってくれるなど、いろんな方に支えられた。感謝しながらプレーした」

 将来、ジャパンのユニホームを着るであろう逸材が先制トライで気概を示すと、仲間も続いた。計10トライの量産。困難を乗り越えたチームがようやく、笑った。

 8月12日に最初の新型コロナウイルス感染者が出てから、約1カ月、活動を休止。部員以外の学生が教育実習先の学校から受け入れを拒否されるなど波紋が広がった。批判が多数を占めた中、「強くなって戻ってきて下さい」というエールがフィフィタの心を揺さぶった。応援に応えるべく、寮内でも必ずマスクを着用。オフの日も天理市から出ず、自分たちを律し続けた。

 「当たり前にできたことが当たり前じゃない。この場に立てたことに感謝すると同時に、その気持ちを試合にぶつけよう」と送り出した小松節夫監督も、「無失点に抑えたのは一つの成果」と手応えを示した。関西5連覇と、その先にある日本一へ。悲願成就まで、もう歩みを止めない。

 《観客数上限試合会場の収容人数50% 1347人来た》全試合有観客で行われるAリーグの開幕戦は天理大―摂南大の一戦で、観客1347人が集まった。感染防止策として、入場券を会場では販売せず観客数の上限を試合会場の収容人数の50%に制限した。きょう8日の鶴見緑地や15日の宝が池での試合などは既に予定販売数に達したため、販売はしていない。

 ▽今季のAリーグ 昨季の順位に応じて8チームが2リーグ((1)天理大(3)関学大(5)近大(7)摂南大、(2)同大(4)京産大(6)立命大(8)関大)に分かれ、各リーグで1回総当たりを3試合行う。その後、それぞれの同順位が1試合の順位決定戦をする。3位までが全国大学選手権の出場権を獲得。入れ替え戦はない。

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2020年11月8日のニュース