稲見萌寧 復調ショットメーカー「パーオン率は私の生命線です」“谷間”世代引っ張る

[ 2020年11月8日 05:30 ]

女子プロゴルフツアー スポニチ主催TOTOジャパンクラシック第2日 ( 2020年11月7日    茨城県 太平洋クラブ美野里C=6554ヤード、パー72 )

2番、笑顔を見せる稲見。現役屈指のショットメーカーだ(撮影・西尾 大助)
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 【私のGo Toキャンペーン(3)】6日に開幕した「TOTOジャパンクラシック」では、選手が胸に秘めているテーマを深掘りする企画「私のGo Toキャンペーン」を4回にわたって連載する。第3回は稲見萌寧(21=都築電気)。「パーオン」をテーマに掲げた。

 「パーオン率は私の生命線です」。稲見は迷うことなく断言する。現役屈指のショットメーカー。昨年は78・20%でツアー全体で1位に輝いた。

 「ショットでチャンスにつけて、どんどんバーディーを取っていた方が好き」。子供の頃から目指したスタイルが原点となっている。パーオン率を上げることで安定性が出てチャンスは増える。「チャンスにつかないとバーディーも取れない。伸ばし合いに参加できず、ぶっちぎっての優勝もできない」と話す。

 10月にツアー2勝目を挙げたが、先週終了時点ではセールスポイントのパーオン率が74・07%で3位に甘んじていた。フェードヒッターだが、2戦前の富士通レディースからショットが「逆球が出てひどい状態」。パットに救われる内容だったが、肝心のショットが、ようやく復調した。この日はフェアウエーを外したのも、グリーンを外したも1回のみ。パーオン率は2日間で出場選手中2番目の88・89%。通算7アンダーで12位を支える要因になった。「体の動かし方などを修正してようやく納得のいくスイングに近づいた」と明るい表情を見せる。

 12月には全米女子オープン出場を控える。メジャー初出場の8月の全英女子オープンでは、日本では経験できないような強風に苦しみ予選落ちしたが「ショットは悪くなかったし、狙ったところにも打てていた」と収穫も得た。海外メジャーでの経験を糧に「谷間」の世代を引っ張る21歳が大きく羽ばたこうとしている。 

 ◆稲見 萌寧(いなみ・もね)1999年(平11)7月29日生まれ、東京都豊島区出身の21歳。通信制の日本ウェルネス高を卒業し、現在は日本ウェルネススポーツ大学在学中。9歳でゴルフを始める。18年7月プロテスト合格。19年7月のセンチュリー21レディースでプロ初優勝。今年10月のスタンレー・レディースで2勝目。昨季は賞金ランク13位で初のシード権を獲得した。1メートル66、58キロ。血液型A。

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