畑岡奈紗 逆転V視界 首位・申ジエと5打差7位 “実家パワー”でビッグスコア出す!

[ 2020年11月8日 05:30 ]

女子プロゴルフツアー スポニチ主催TOTOジャパンクラシック第2日 ( 2020年11月7日    茨城県 太平洋クラブ美野里C=6554ヤード、パー72 )

2番、紅葉を背にティーショットを放つ畑岡(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 16位から出た18年大会覇者の畑岡奈紗(21=アビームコンサルティング)が1イーグル、4バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算8アンダーの7位に順位を上げた。通算13アンダーで首位に立つ申ジエ(32=韓国)とは5打差。過去8勝のうち3勝を逆転で手にしており、うち1勝は18年の今大会を制した時だった。逆転での日米通算9勝目を地元・茨城での初Vで飾るために、最終日にビッグスコアを狙う。

 今大会出場選手最上位となる世界ランキング6位の実力者がじわり、じわりと順位を上げた。3つ伸ばして迎えた470ヤードの17番パー5。ティーショットを残り162ヤード地点まで運んだ。フェアウエーが下り傾斜とはいえ、308ヤードを飛ばしたことになる。2打目を7Iでピン手前2メートルにつけてイーグルとし、優勝戦線に浮上。しかも「100%ではない」中での67の好スコアだった。

 「ティーショットの出来は6割くらいかな。あとは5メートル以内のチャンスにはついているんですけど、決めきれない。そういうのを決めていかないと、ビッグスコアは出ない」

 地力を見せたのは12番パー5のボギーだった。残り216ヤードの2打目を3Wで左に曲げ、OBとする。打ち直しとなった4打目。再び3Wを握り、左サイドの池を越えピン右15メートルに乗せた。このホールを最小限のロスに収め、17番のイーグルへとつなげた。フェアウエーキープ率は第1日の57・14%から85・71%へと改善。右足の爪先側にかかっていた重心をかかと側に変えることで調整し、ティーショットを安定させた。

 コロナ禍の期間。ラウンドができない分、茨城県の自宅で筋力を鍛えるエクササイズや、庭で重い野球用バットを振るトレーニングなどに励んだ。昨季約263ヤードを記録した飛距離は「8~10ヤードくらい」伸び、2打目で握るクラブは1番手変わったという。持ち味のアイアンショットに、飛距離も加わった。

 昨年までの滋賀・瀬田GCから茨城・美野里Cに会場が移った今大会は車で約30分の笠間市の自宅から通う。愛犬のステラ、アポロと過ごす時間は「良いリフレッシュ」。母・博美さんが作ってくれる手料理もパワーの源だ。今季から胃に負担をかけないよう、低カロリーで栄養価の高い蒸し鶏のメニューを食べている。もちろん、朝食には茨城名物の「納豆は毎朝食べています。凄い栄養を取れているんじゃないかな」と笑った。

 「地元っていうのは凄く大きい」。畑岡にとって地元・茨城での初優勝への思いは強く、プライベートで7月にラウンドしたほど。さらにこれまでの日米8勝のうち、6勝を9月から11月の大会で手にしている。美野里Cで「実りの秋」となるか。

続きを表示

この記事のフォト

2020年11月8日のニュース