銅像になった福岡堅樹 コロナ禍のラグビー界を救う エコパスタジアムで除幕式

[ 2020年9月27日 16:16 ]

ラグビーW杯の日本―アイルランド戦から1周年を記念し、エコパスタジアムに設置されたモニュメントの除幕式に出席した(右から)柳弘之・静岡県ラグビー協会会長、ポール・カヴァナ駐日アイルランド大使、福岡堅樹、川勝平太・静岡県知事、山田誠・静岡県議会議長、彫刻家の堤直美氏
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 昨年のラグビーW杯で日本代表が当時世界ランキング2位のアイルランドを破った静岡・エコパスタジアムで27日、W杯1周年記念イベントが開催され、その試合で決勝トライを挙げたWTB福岡堅樹(28=パナソニック)らが出席した。

 午前中にはスタジアム前の広場に設置された、トライシーンをモチーフとしたモニュメントの除幕式が行われた。モニュメントは像部分が銅製、台座は花崗(こう)岩と御影石、高さ2メートル66、総重量約6トンという本格派で、制作費など総額2000万円を掛けて作られた。ラグビー選手関連では15年W杯後にFB五郎丸歩(ヤマハ発動機)、19年W杯前にリーチ・マイケル(東芝)の像がそれぞれ制作されたが、いずれも材質は強化繊維プラスチックなど。見事に五郎丸&リーチ超え(?)を果たした福岡は「素直にうれしい。モニュメントにしていただくことは、普通はできないこと」と喜びつつ、「仲間が素晴らしいスキルでパスをつないでくれて、自分はボールを置くだけだった」とチームメートらに感謝した。

 午後にはトークショーが行われ、福岡は1年ぶりにスタジアムの中へ。1年前に自身のトライで拍手喝采の嵐となったスタンドを見渡し、「ここでのあの試合、あのトライから日本の歴史を作るスタートになった。もの凄く大きな思い出になったスタジアム」と感慨深げに振り返った。

 現在は来年4月の医学部入学を目指し、受験勉強とパナソニックでの練習を両立する日々を過ごしている。新型コロナウイルスの影響で今秋の代表戦が見送られるなど、ラグビー界も苦境に立たされているが、「僕たちが素晴らしいパフォーマンスをすることができれば、(ファンは)試合を見に来てくれると思う。ラグビー熱を高められるようなパフォーマンスができるよう、準備を続けたい」と来年1月開幕予定のトップリーグの新シーズンへ抱負を語った。

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2020年9月27日のニュース