【荒磯親方 春場所総括】白鵬 充実稽古で後半戦に強さ 右腕のケガが気がかり

[ 2019年3月25日 08:26 ]

大相撲春場所千秋楽   ○白鵬―鶴竜● ( 2019年3月24日    エディオンアリーナ大阪 )

白鵬(右)は下手投げで鶴竜を破り全勝優勝を決める(撮影・奥 調)
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 白鵬は予想通り、後半戦になって伸びてきました。疲労がたまってくる後半戦で力を出せるのは稽古のたまものです。初場所は場所前の稽古が不十分でしたが、今場所は稽古ができたことで、休場がなかったころの強さが戻ってきた感じです。

 優勝に王手をかけた14日目の高安戦も隙のない厳しい攻めでした。我慢するところはしっかり我慢して右を差し、出るところで出る。今場所は豪栄道、高安が好調で、どこまで横綱に迫るか注目していましたが、差は歴然でした。

 心配なのは右腕のケガです。パレードの警備をしている時に「切れた。痛いね」と話しかけてきたくらいですから、相当な痛みなのでしょう。私も筋肉の断裂は経験していますが、断裂が重度だと力が出にくくなります。それが80%になるのか、90%なのか。昨年10月の膝の手術から5カ月で優勝したようにケガの乗り越え方を知っている横綱ですが、気がかりな負傷となりました。(スポニチ本紙評論家 元横綱・稀勢の里)

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2019年3月25日のニュース