日本金は48個…中国、韓国に次ぐ“指定席”から抜け出せず

[ 2010年11月27日 17:48 ]

 【広州アジア大会】日本選手団の目標は、絵に描いたもちだった。金メダル60個以上で、中国と韓国に割って入る2位を目指した戦いは、韓国が76個と躍進したのに対し、勝負どころでの弱さを露呈した日本は48個にとどまり、4大会連続の3位で“指定席”から抜け出せなかった。

 柔道男子100キロ級で世界王者の穴井隆将(天理大職)が銀メダルに終わり、レスリング女子は吉田沙保里(綜合警備保障)をのぞく3選手が決勝進出さえ逃すなど、お家芸での取りこぼしが響いた。上村春樹副団長は「五輪種目に絞れば、銀メダル数は韓国の2倍。結局は決勝で競り負けている」と指摘した。

 サッカーの男女やバレーボール男子、ハンドボール女子など団体球技での健闘は光った。ただし、競争相手が欧州や南米などにも広がる五輪になれば、表彰台は遠のく。体操男子がトップ選手を派遣しないなど、競技によってアジア大会の位置付けにずれがあることも課題として残った。

 閉幕日に開かれた日本選手団の記者会見で、中国人記者が投げかけた言葉が日本の地位低下を際立たせた。「今回は中国の国内大会という感じ。ほかの国は参加することに意義があった。中国は他国のやる気を失わせているのでしょうかね」。市原則之団長は「これが日本のアジアでの実力」と認めざるを得なかった。(共同)

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2010年11月27日のニュース