五輪に続き惨敗…嶋原は危機感「アジアから離されてしまう」

[ 2010年11月27日 13:34 ]

7位でゴール後、係員に支えられる加納由理

 【広州アジア大会】地元中国の周春秀が女子マラソンで2連覇を達成してから7分11秒後、33歳の嶋原が精根尽き果てたように5位でゴールした。「ちょっと目まいがした」と両脇を抱えられ、医務室へ直行。さらに4分以上遅れて32歳の加納が重い足取りで戻ってきた。日本の女子マラソンが過去6大会で守ってきたメダルを初めて逃した。

 勝負にならなかった。起伏のある難コースで中国勢の揺さぶりについていけず、前回2位の嶋原は8キロすぎで早々と脱落。「ペースが上がったので少し様子を見よう」と自重したが、終盤もメダル争いに絡めなかった。

 加納は先頭集団でインドネシア選手と体が接触し「位置取りが悪かった」と悔やんだ。「朝から吐き気もあった」と過度の緊張状態。右足にまめもでき、19キロ手前で「完全に足が止まってしまった」と遅れた。

 後半勝負とみていた川越コーチは「2人が走れなくてびっくりしている」と肩を落とした。北京五輪に続く日本の惨敗。悔し涙を浮かべた嶋原は「若い子を育成しないと日本がアジアから離されてしまう」と危機感を口にした。(共同)

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2010年11月27日のニュース