【天皇賞・秋】ブラック“完成の域”戦闘モードで貫禄12秒7

[ 2017年10月26日 05:30 ]

僚馬のヒシコスマー(奥)とCウッドで追い切るキタサンブラック
Photo By 提供写真

 いざラストシーズンへ。秋の古馬3冠初戦「第156回天皇賞・秋」(29日、東京)の最終追いが25日、東西トレセンで行われた。栗東では年内での引退、種牡馬入りを発表したキタサンブラックがCWコースで貫禄の動きを披露。G1・6勝目へ。豪華メンバーの盾舞台でも、堂々の主役を張る。同レースは26日、枠順が確定する。

 夜明け前の雨に煙る薄暗いCWコースで、キタサンブラックは静かに最終リハを終えた。2馬身先行したヒシコスマー(2歳新馬)を目標に進み、迎えた最終コーナー。鞍上の黒岩(レースは武豊)は、解き放てば瞬時に加速するであろう手綱をグッと握りしめた。直線は相手のスピードに合わせて外を併走。最後に軽く促し、計ったように併入に持ち込んだ。

 ラスト1Fは12秒7。過去のG1の最終追いと比較すれば、物足りない数字だ。「相手が動かなかったので、3角から直線にかけて待った分、少し時計が遅くなった」。調教パートナーとして、ブラックの背中を知り尽くす黒岩は状況を説明した上で続けた。「手応えや雰囲気は凄くいい。コースに入っていく時もグッとハミを取って戦闘モードに入っている。宝塚の時よりもいいですね」

 清水久師も納得の表情で出迎えた。「本数もしっかりこなしているし、今日は反応を確かめる程度。悪い馬場でも動けていた」。3歳からG1戦線で活躍を続けてきたが、5歳秋を迎え「ほぼ完成した」と師。春は話題となった坂路3本乗りも、この秋は封印。「もう鍛えなくても体はできている。今は息をつくることを優先している」

 先週、年内3戦での現役引退、種牡馬入りを発表。師は「寂しいね」と率直な気持ちを口にした上で「いつかは訪れること。惜しまれる形で種牡馬になるのは幸せなこと」と愛馬を思いやる。残り3戦は春秋連覇の懸かる今回、連覇に挑むジャパンC、悲願のグランプリと、千両役者にふさわしい難易度の高い舞台が待ち受ける。「天皇賞は格式高い競走。叩き台の気持ちは全くない。結果にこだわりたい」。指揮官は力強く結んだ。

 春は大阪杯、天皇賞と圧勝しながら、最後の宝塚記念を取りこぼした。「秋の3冠」に懸ける陣営の思いは強い。最強のままで花道を。円熟期を迎えたブラックが、競走馬生活の集大成を見せる秋が始まる。

 ≪前回宝塚記念最終追い≫CWで3頭併せ。最後方追走から残り200メートル12秒2の鋭脚で2頭に並び掛け、馬なりのままパリンジェネシス(3歳未勝利)と併入、外ワキノヒビキ(5歳1600万)に半馬身先着。

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