迫る72時間の壁…要救助者にできること 専門家が解説 阪神大震災では「7割以上が共助の事例も」

[ 2024年1月4日 15:47 ]

 元東京消防庁警防部長で、危機対応人材育成研究所の佐藤康雄所長が4日、TBS系「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後1・55)にリモートで生出演し、1日に起きた能登半島地震を受けて災害での“72時間の壁”について解説した。

 この日午前11時現在で、輪島市で44人の死亡が確認されるなど、石川県各地で78人が死亡、安否不明者は51人に上る。いまだ多数の人が生き埋めになっているとみられ、午後4時すぎには“72時間の壁”が迫る。

 災害発生から72時間を超えると、救命の可能性が下がるというもの。佐藤氏は、感覚が遮断された状況に置かれた人間が、徐々にストレスを感じるようになり、心臓に負担が掛かることを懸念した。また、脱水状態も心配だという。「普通でも人間は1・5リットルくらい水分を排出します。食料とかでも水を摂っているんですが、そういったことがないと、血液中のナトリウム、カリウムが濃くなって、心臓に負担がかかって亡くなってしまう」と解説した。

 そんな中、大事なのは要救助者への声掛けだという。佐藤氏は、「気力を保ってもらうということで(救助の可能性は上がる)」とし、「どこの部屋にいたか、阪神・淡路大震災の時は親族の方が分かっていたので、7割以上の方がいわゆる共助…消防ではなく、みんなで救助したという事例もあります」と説明。「72時間すると死んでしまうということではないので、しっかりと元気づけて、できることはしてあげて、それが救命につながると思います」と呼びかけた。

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