中学侵入切り付け事件 元刑事は学校の防犯対策に警鐘「不審者の侵入を早く察知できる対策が必要では」

[ 2023年3月2日 16:02 ]

日本テレビ社屋
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 元埼玉県警捜査一課刑事の佐々木成三氏が2日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、埼玉県戸田市の中学校で1日、男性教員が刃物で襲われけがをし、高校生の少年(17)が殺人未遂容疑で逮捕された事件についてコメントした。

 期末試験が行われていた3階の教室に、ナイフを持った少年が侵入、試験監督をしていた男性教員が上半身を複数回、切りつけられ重傷を負った。生徒たちにケガはなかった。

 教室への侵入経路などは分かっていないが、佐々木氏は「これだけ犯行の決意が固い容疑者は門扉を飛び越える。門扉を厳重に付けたところで、別の金網、フェンスを上ってくるということを考えると、侵入を防ぐということが今の学校の設備上、難しいのではないかと思います」と、不審者の侵入を未然に防ぐこと自体は厳しいとの認識を示した。

 今回の事件では、教員が生徒を避難させたが、自身は切りつけられてケガを負った。佐々木氏は「60歳の先生は本当に勇敢で、生徒を守るために自らの体を呈して守った」と称賛しつつも、「でも、実際に負傷している状況ですよね」とも指摘。「ナイフを持っている人物に対して、何の防御策も持たずに立ち向かわなければいけないというのは危険だと思う」と警鐘を鳴らした。

 さすまたのような護身具も備えられている学校もあるが、「いざ緊急時にさすまたを使える者が何人いるか?ということもあると思う」とし、「防護、防犯用のツール、グッズ、あとは防犯カメラ、セキュリティーツール(を用意して)、いかに不審者の侵入を早く察知できるかを考えた対策が必要ではないか」と訴えた。

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2023年3月2日のニュース