最後のゆるキャラGP 岩手県陸前高田市「たかたのゆめちゃん」が東北勢初V

[ 2020年10月4日 16:02 ]

たかたのゆめちゃん(岩手県陸前高田市)
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 今年で最後となるご当地や企業のキャラクター日本一決定戦「ゆるキャラグランプリ」の最終順位が4日、岩手県滝沢市の岩手産業文化センターアピオで発表され、ご当地部門で地元・岩手県陸前高田市の「たかたのゆめちゃん」がグランプリに輝き、東北勢初の栄冠をつかんだ。

 大会は2011年にスタートし10回目。「THE FINAL 未来へつなぐ いわて幸せ大作戦!!」と銘打たれた今回はご当地部門と企業・その他部門に計691体がエントリー。東日本大震災が発生した11年大会でゆるキャラの認知度が広がり、その後も災害に遭った人々の心を癒やし、励ます存在になってきた。コロナ禍という国難の中で迎えるグランドフィナーレは初の東北開催。東北の生んだスター芸人サンドウィッチマンが進行役として駆けつけた。

 地元の期待を背負い、ネット投票でもトップを走っていた「たかたのゆめちゃん」が「ゆるキャラというよりゆめキャラだ」(戸羽太市長)と市民の声援を受け、逃げ切った。ネット投票で27万7176票を、決選投票で2841票を獲得し、総合28万17ポイントで1位となった。

 ステージに立った戸羽太市長は「心から感謝を申し上げたいと思います。我々は東日本大震災で大きな被災をしました。その中で皆さんに支えていただいて、今日があると思っています。ゆめちゃんが誕生した時にも地域からはいろいろなことを言われました。子供たちに笑顔をということで、ゆめちゃんが誕生し、全国の皆さんにこれまでも支えていただきました。私たちのところは人口も小さいので逆転されちゃうんじゃないかと思いましたが、今日こうしてグランプリいただきました。本当にありがとうございます!」と感激した。

 伊達みきお(46)は「やったね!おめでとう!ずっと気になってたんです。岩手地元なので、何とか票が伸びてくれと思ってたんです。本当に逃げ切った」と祝福。富澤たけし(46)も「有終の美ですね」と喜んだ。

 2位は「ゆるナキン」(大阪府泉佐野市)=27万1180ポイント、3位は「つるゴン」(埼玉県鶴ケ島市)=26万8201ポイントだった。

 「たかたのゆめちゃん」は、頭の星は希望の光で満ちていて、子どもたちを安全なところへ導くもの。背中の羽根で自由に飛び回り、椿の花のバッグの中に入っている夢・幸せをみんなに届けるために生え、耳は高田松原の松をイメージしている。誕生日は2012年1月4日で、性別は妖精。2013年からは「陸前高田市ゆめ大使」にも任命された。

 ネット投票の最終順位も、1位「たかたのゆめちゃん」、2位「ゆるナキン」、3位「つるゴン」だった。来場者による決選投票は1票が1・5ポイントとしてネット投票の合計値に加算された。

 【過去の日本一】2011年=熊本県「くまモン」、2012年=愛媛県「バリィさん」、2013年=栃木県「さのまる」、2014年=群馬県「ぐんまちゃん」、2015年=静岡県浜松市「出世大名家康くん」、2016年=高知県須崎市「しんじょう君」、2017年=千葉県成田市「うなりくん」、2018年=埼玉県志木市「カパル」、2019年=長野県「アルクマ」

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