笠井信輔アナ、自ら語った病状…医師から「7割程度の生存率」 19日に入院、抗がん剤治療へ

[ 2019年12月20日 05:30 ]

笠井信輔アナウンサー
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 血液のがんと呼ばれる悪性リンパ腫を患っていることを公表した元フジテレビの笠井信輔アナウンサー(56)が19日、同局の情報番組「とくダネ!」に生出演し、初めて自らの言葉で心境を語った。

 9月に同番組を卒業し、同局を退社。フリー転身後も精力的に仕事をこなしていたところに病気が発覚し「宣告を受けた時は青天のへきれきを超える衝撃だった」と告白。悪性リンパ腫の中でも「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」と診断されたことを明かした。治療しなければ月単位の速さで進行していく中悪性度の症状で、医師からは「7割程度の生存率」と告げられたという。

 早期発見につながった端緒は「頻尿」「腰痛」「体重減少」だった。笠井アナによると、退社して間もなく、「トイレが非常に近くなった」といい、腰にも痛みを感じるようになった。さらに体重が5キロ減少。11年3月の東日本大震災発生後、被災者へ配慮してろくに食事を取らないまま現地で約1カ月間取材した時と同じ62キロまで落ち込んだ。

 「自分の体の中に何か起きている」と思い、11月中旬に都内の病院で検査を受けたところ「前立腺肥大」と診断された。今月上旬にMRI検査で放射線技師が不審な影を発見したことから「何か病変かもしれない」と精密検査を勧められ、主治医の判断を仰ぎ検査して、腰と肩に悪性リンパ腫が見つかった。

 医師から「全身にがんが散らばっている」と告げられた直後は「えっ、死ぬの?」と思ったという笠井アナ。それでも元アナウンサーの妻から「平気だから」と日々励まされ、3人の息子も3様の受け止め方で父親の病状を理解している。普段から痛みがあり、仕事については影響が出ないよう鎮痛剤を服用して対処していたという。

 フジテレビ関係者によると、番組出演後に古巣のアナウンス室で病状報告。その後、この日のうちに都内の病院へ入院した。仕事は30本以上入っていたが全てキャンセル。今後は抗がん剤治療を4カ月間行い、その後2カ月間自宅で療養する。

 ▽びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 悪性リンパ腫の種類のうち最も多い。発熱や寝汗などの症状がある場合もあるが、多くが無症状のため気付きにくいとされる。リンパ節の腫れが1カ所のみのステージ1から、臓器にまでリンパ腫が広がるステージ4まである。主な治療は抗がん剤投与。副作用として発熱や吐き気、手足のしびれなどを伴うケースがある。放射線治療を追加することもある。

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