「なつぞら」ネット号泣 なつ&千遥再会の舞台裏 瞬発力・広瀬すず&信念・清原果耶“真剣対決の緊張感”

[ 2019年9月20日 08:15 ]

連続テレビ小説「なつぞら」第148話。28年ぶりの再会後、お互いの胸の内を初めて打ち明け、再び家族としての関係を築くなつ(広瀬すず、右)と千遥(清原果耶)(C)NHK
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 NHK連続テレビ小説「なつぞら」(月~土曜前8・00)第25週(16~21日)は、女優の広瀬すず(21)演じるヒロイン・奥原なつと、女優の清原果耶(17)演じる生き別れた妹・千遥の28年ぶりの再会を描いた。再会後、2人がお互いの胸の内を初めて打ち明け、家族の絆を取り戻す姿に、インターネット上には号泣する視聴者が続出。制作統括の磯智明チーフプロデューサー(CP)に、広瀬と清原の“真剣対決”となったという撮影の舞台裏を聞いた。

 広瀬がヒロインを務める節目の朝ドラ通算100作目。大河ドラマ「風林火山」や「64」「精霊の守り人」「フランケンシュタインの恋」、映画「39 刑法第三十九条」「風が強く吹いている」などで知られる脚本家の大森寿美男氏(52)が2003年後期「てるてる家族」以来となる朝ドラ2作目を手掛けるオリジナル作品。戦争で両親を亡くし、北海道・十勝の酪農家に引き取られた少女・奥原なつが、高校卒業後に上京してアニメーターとして瑞々しい感性を発揮していく姿を描く。

 1974年(昭49)10月、なつ(広瀬)たちが制作した新テレビアニメ「大草原の少女ソラ」がスタート。その後のある日曜日、千遥(清原)が「大草原の少女ソラ」の大ファンだという娘・千夏(粟野咲莉)とマコプロダクションを訪れた。

 なつの娘・優(増田光桜)と麻子(貫地谷しほり)がマコプロの前でボール遊びをしているところに、千夏が出くわす。麻子が中に案内し、セル画をプレゼント。麻子や桃代(伊原六花)と千夏の「1人で来たの?」「お母さんと。向こうの道で待っています」「お名前は?」「杉山千夏です。千の夏です」というやり取りに、なつは何かを予感。帰る千夏を追い掛け、角を曲がると、千夏の手を引く母親の姿。なつは「千遥。千遥?」と呼び止めた。千遥が振り向き、ついに28年ぶりの姉妹再会が実現した。

 千遥は東京・神楽坂で料理屋「杉の子」を営んでいた。「もしよかったら、お客さまとして、いらしてください」。なつは土曜日、兄・咲太郎(岡田将生)のほか、光子(比嘉愛未)信哉(工藤阿須加)明美(鳴海唯)とともに、お客として足を運ぶ。

 千遥が作る料理は進み、最後に咲太郎が料理人だった父(内村光良)の思い出の味、天丼を注文。味わっていると「お母さん(戸田菜穂)だよ。空襲で死んだお母さんが、いつも作ってくれていたんだよ、天丼は。お父さんが揚げた天ぷらを、いつも横で働いていたお母さんが、だしを取ってタレを作って。思い出した。どうしてだろう、今頃。女将さん(千遥)が、それを作っていた母に似ていたから。それで思い出したのかもしれません」と、なつの記憶がよみがえった。

 そして、19日放送の第148話。千遥は再びマコプロを訪れ、なつに「お姉ちゃん。私、あの店を辞めようと思う」と告白。なつは腰を据えて話を聞こうと、千遥を自宅に連れていった。

 千遥は18歳の時、神楽坂の料亭「杉乃屋」の次男・清二(渡辺大)に嫁いだ。しかし「今は一緒にいないんです。別に女の人と暮らしがあるみたいで。『杉の子』は亡くなった親方(春海四方)が作った店なんです。主人の父です。父は料亭で料理人の親方をしている人でした」。料理人の義父に見込まれた千遥は調理師免許も取らせてもらい、店も任されるようになった。

 千遥「結婚した私を一番受け入れてくれたのは父でした。だから、あの店はとても大事です。主人と別れれば、私はあの店を続けられなくなる。でも、結婚を続けるべきかどうか、ずっと迷っていました」

 なつ「別れる決心がついたの?」

 千遥「はい。千夏と2人で、これからどうなるか分からないけど」

 なつ「千遥が別れたいなら、別れていいと思う。千遥は何も悪くないでしょ」

 千遥「だけど、お姉ちゃん。私は自分の過去を隠して結婚したのよ。浮浪児だったことも、兄姉がいることも。そのことを向こうが知ったら、私を嫁がせた置き屋のお母さん(原日出子)にも迷惑が掛かるし、千夏の親権だってどうなるか。だけど、千夏にまでウソをついて生きるのは、もう嫌なんです。私は堂々と生きられるようになりたい。そのために本当のことを話して、あの人と別れようと思います」

 なつ「分かった」

 千遥「お姉ちゃん、また家族になってくれる?」

 なつ「そんなの、当たり前じゃない」

 千遥「お姉ちゃん」

 なつ「千遥はもう自由になっていい。堂々と生きていい。また一緒に生きよう。ねえ、千遥」

 千遥「ありがとう」

 涙ながらに心を通わす姉妹の姿に、視聴者もまた涙した。

 清原は今年4月下旬にクランクインし、「なつぞら」には途中参加。ドラマは敢えて見ないようにしていたという。千遥が兄姉と生き別れてから一度も会っていないだけに「なつ役の広瀬さんと咲太郎役の岡田さんが実際にどういう顔をして生きてきたのか、私自身も知らない方が、よりピュアに千遥として生きられるんじゃないかと思ったので」と、その理由を説明。

 6月の取材時点で、実は撮影現場でも、広瀬と岡田とは会っていない。「やっぱり再会のシーンを撮るまで、セットの裏だとしても、お二人に会ってしまったら、再会の臨場感といいますか、視聴者の皆さんに見ていただく時のリアルタイム感みたいなものが薄れてしまうんじゃないかと思ったので。スタッフの皆さんに撮影現場を調整していただいて、お二人に会わないようにしていただいています」と一貫していた。

 その後、再会のシーンまで撮影現場で会わなかったのか尋ねると、磯CPは「本当は台本の通り、順撮りをしたかったんですが、天候によるスケジュールの都合で、7月上旬に行ったロケで広瀬さんと清原さんは初めて一緒になりました。2人がガッツリ芝居をするヤマ場は、なつと千遥が再び家族としての関係を築く第148話。7月下旬に撮影しました」と説明。

 「このシーンの撮影前まで、2人はあまり言葉も交わさず、お互いの世界に入っていました。実年齢は21歳と17歳で若い2人ですが、演出の田中正監督は『ある意味、ベテラン女優が火花を散らして対決するような緊張感があった』と。千遥は今までの経緯や自分が抱えている切実な思いを吐露しますが、なつは姉として、それを受け止める。広瀬さんは“受けの芝居”に徹しました。28年ぶりに再会した姉妹がお互いの胸の内を初めて打ち明け、家族としてのつながりを取り戻す瞬間を2人は見事に演じてくれました」と明かした。

 清原については「芯が強いし、動じない。何度かキャラクター像について打ち合わせはしましたが、台本の段階から『千遥はどの時点でなつと打ち解けられたのか』『千遥が自分の過去を語る時、どういう心境なのか』といったことを、全部分かった上で芝居をしたい。役年齢が33歳になっているので、描かれていないブランクを埋めなければいけないという思いもあったでしょうし、千遥はなつに対して憎しみや恨みの感情を持っていたのか否かといった裏設定も全部ひっくるめて、理解して納得して演じたいという思いが非常に強かった、本格派の女優だと思いました。若いのに、実にしっかりしています」と絶賛。

 「ある意味、千遥が自分の思いを一方的に語り、なつがそれ受けて返していくというシーン。千遥の芝居が変われば、なつもリアクションを変える。その繰り返しで、田中監督は現場のライブ感を重要視しました。いわば、自分の気持ちに信念を持って演じる清原さんと、どんな芝居も受けて返していく瞬発力を持つ広瀬さんの戦い。このドラマで言えば、広瀬さんはそうそうたる役者さんと一番多く絡んでいる人。ありとあらゆる役者さんの芝居に対応してきた広瀬さんの最後の相手が清原さんでした。清原さんも広瀬さんに果敢にぶつかっていったのだと思います。2人は映画『ちはやふる―結び―』(2018年3月公開)で共演して、お互いをリスペクトしている関係。そこから時間と経験を重ねての今回の再会はキャスティングが決まった時から、お二人とも楽しみにされていました。そのピークの瞬間がこのシーンに表れている思います」。広瀬と清原の化学反応が視聴者の感涙を呼んでやまなかった。

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