成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2021(5月 第1週 週間賞)

[ 2021年5月7日 08:00 ]

 <週間賞>

鳴りひびく ドシンドシンと 満塁打
   (愛知県豊橋市 高橋 記史)
 <佳作>

ややこしや 福留敵で チェン味方
   (大阪府泉佐野市 浜田 竜哉)

小粒でも ピリリと辛い 山椒弾
   (香川県宇多津町 中山 喜博)

音の芸 打球に捕球 息遣い
    (兵庫県西宮市 屋葺 尚正)
さとうての あとはまかせと うめのうつ
   (和歌山県かつらぎ町 岡 淳)
 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 4月30日の甲子園球場はコロナ緊急事態宣言による無観客の初戦だった。

 こどもの日むけの企画としてテレビ前の子どもたちへ「ひらがなナイター」としてスコアボードの選手名はひらがなとカタカナ(外国人)だった。

 スタンド席の背もたれにかけた黄色いレプリカユニホームには子どもからの応援メッセージが書かれていた。

 「さとうてるあき…」を見て選句子はさとうてる(佐藤打てる)と読んだ。

 スコアボードは「さとうて」で「佐藤打て」と読めた。

 これはファンの願いで、スタンドのはサトテルの心の想いだ。

 果たしてこの日は二塁打とタイムリーヒットで5試合ぶりのマルチ安打だ。球団史上初の4月までに20勝した記念日となった。

 5月2日も広島戦。この日、11歳の高橋記史くんが詠むどえらいことがドシンドシンと甲子園を揺るがせた。

 大山選手に代わりサトテルが4番・三塁に座り、逆転8号。新人が4番初ゲームで満塁弾を放つのはプロ野球史上初だ。

 昭和の日、中日戦は虎ファンも竜ファンもややこしかったね、浜田竜哉さん。今季初登板したチェン投手の初白星はよかった。

 ドラ6中野選手はいいな。初ホーマーの神宮、5月4日は中野記念日だね、中山喜博さん。

 無観客でテレビからの音の芸を聞く屋葺さん、余裕だねー。

 よしっ、梅ちゃん、得点圏打率・522で日本一―。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社スポーツ部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は5月16日必着。掲載は18日。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る