成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2020(シーズン最終週&10、11月 月間賞)

[ 2020年11月13日 08:00 ]

タイガース川柳大賞 10、11月 月間賞
Photo By スポニチ

 <週間賞>

藤浪に 勝ち星よりも 目途が付き
  (香川県宇多津町 中山 喜博)

 <佳作>

若虎に 球児能見の 火を付けて
  (京都府京丹後市・金森 恵里)

ストレート 12で締めた 22を
  (大阪府泉佐野市・浜田 竜哉)

意地見せた 2位確定の 場外弾
   (兵庫県宝塚市・室伏 尚美)

外国人 8人おった らしいやん
   (兵庫県神戸市・山本 光雄)

 <10・11月月間賞>

釣り上げた 近大マグロ 矢野ガッツ
   (兵庫県西宮市・やぶちゃん)

 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 新型コロナウイルス禍のシーズンが終わった。60勝53敗7分け、貯金7にしての2位は昨年より一歩進んでいる。

 10日、今季最終の巨人戦の9回、今季限りで引退する藤川球児投手は打者二人から奪三振と二飛で終えた。浜田竜哉さんは、12球すべてストレートで背番号22がプロ生活22年を締めたと詠む。

 翌11日、能見投手は猛虎最後の登板で、安打、併殺、三振でマウンドを降りたが、その時集まった内野手は大山、植田、木浪、熊谷の来季を期待される若手だった。

 去りゆく両選手の遺産をしっかり受け継いでほしいと浜田竜哉さん、金森恵里さんの句から感じた。

 来季といえば、11日に先発し、5回4安打、奪三振9、失点0の藤浪投手に期待する中山喜博さんの前向きの句を週間賞にいただいた。

 本塁打王こそ逃したが、大山選手は今季大活躍して、7日の広島戦での28号場外弾が2位を確定し、今季7つの貯金を木浪選手の二塁打とともにファンの財布に入れてくれた。

 バース再来かのボーア、韓国の昨季打点王サンズ……。8人いた外国人のうち、25セーブのスアレス投手のみが見るべきもので、山本光雄さんの穿(うが)ちが光っている。

 10・11月月間賞は、やぶちゃんの大釣果句に。

 今年もたくさんの投句をいただきありがとうございました。今季のタイガース川柳を終了します。なお、日本シリーズ終了後に今年の年間大賞を決定する予定です。

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