成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2020(10月 第2週 週間賞)

[ 2020年10月13日 08:00 ]

 <週間賞>

気持ち良し 特に三塁 回る時
    (京都府京都市・池上 博)

 <佳作>

生え抜きが 三人未来を 背負って立ち
   (大阪府大阪市・大月 春竜)

復活に ファンどよめく 160
  (兵庫県たつの市・河津 政紀)

核抜きで いけるやないけ 虎打線
   (富山県富山市・石黒 義朗)

バタやんの 先制虚し かえり船
  (兵庫県加古川市・松浦 貴憲)

【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 今季も残り24試合と煮つまってきた。阪神タイガースファンの視線の焦点は、セ・リーグのホームランキング争いで25本で並んでいるわれらが大山選手と巨人・岡本選手に絞られている。

 5日、この日4番に戻った大山選手がトップの岡本選手の目の前で今季24号の決勝2ランを放ち、追いついた。池上博さんの「キモチヨサブロー」句を週間賞にもらった。「特に」が特にいいね。

 この試合、高橋遥人投手は、岡本選手から3三振を含む自己最多の14奪三振でプロ初完投。阪神の投手が巨人戦に14Kで完投勝利するのは江夏以来53年ぶりだ。

 近本選手も今季10度目の猛打賞で打率3割に手が届くところまできた。大月春竜さんが、この「生え抜き」3人で阪神タイガースはバラ色と詠む。

 「8回の男」藤浪投手も快調復活で160キロを出し、2万人近いファンのどよめきを呼んでいる。河津さん、期待しましょう。

 5日の巨人戦でサンズ、ボーアの両外国人を矢野監督は外した。首位巨人相手に核?抜きで挑んだが、先に記した3人の活躍で6対1で快勝した。「いけるやないけ」は、富山でも使う方言かな。

 木浪、糸原両選手の欠場で「孝子」として小幡選手が飛び出してきて活躍している。6日の広島戦では、1番遊撃でマルチ安打した。矢野監督の挑戦のヒットマンとして1得点した彼を松浦貴憲君はは「バタやん」と呼ぶ。7日の同戦では2回に先制二塁打を放ったが、逆転負けとなり「かえり船」と選者の心をくすぐったが、ア・ン・タはまだ高校3年でしょう。あの「バタやん」もよかったよ。「オースッ」。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は18日必着。掲載は20日。

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