阪神・近本 「日本シリーズ打法」でエゴ出す じっくりから本能のままに「打てる球が来たら打ちにいく」

[ 2023年12月19日 05:15 ]

阪神・近本(撮影・大森 寛明)
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 阪神・近本が来季、「日本シリーズ打法」で本能のままに打つ方針を示した。優雅なテラスが眼下に見えるホテルのバルコニーで、来シーズンの打撃スタイルを模索した。

 「もうちょっとエゴを出していってもいいのかなと思います。もうちょっと自分がやりたいことをやってもいいのかな、と」

 グラウンドの哲学者が語る「エゴ」は多様ながら、そのうちの一つが「日本シリーズみたいな感じかな」と語る。体の反応のままにバットを振り、29打数14安打(打率・483)。日本一に貢献してMVPに選ばれた。

 レギュラーシーズンは様子が違った。岡田監督の四球重視の方針に合わせ、「監督から打ったらええやんと言われたけど」と促されながらも、じっくりボールを選ぶ場面が目立った。しかし、たまに“早打ち”をした時は良好な結果を残した。第1ストライクを打った打席は74打数22安打の打率・297で、シーズン打率・285を上回る。数字上では日本シリーズもレギュラーシーズンも積極策が吉と出た。本人も自分に合う形を、うすうす感じていた。

 「打てる球が来たら打ちにいく。それが狙い球だろうが、狙い球じゃなかろうが、打てるという認識の時に、そのまま打ちにいっていいかなと思います。打てると思わなくても打てるようにしないといけない。まあ元々、そっち系だったので」

 ハワイでは“家族ファースト”の日々を送った。帰国後からはトレーニングモードに突入する。「エゴ」を出した先に首位打者、最多安打が見えている。(倉世古 洋平)

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