【23年ドラフト下位指名】西武4位 成田晴風投手 実家は農家“アスパラパンチ”で名前売る

[ 2023年12月19日 06:00 ]

ファンフェスタで登壇し松井監督(右)と握手を交わす成田 (撮影・白鳥 佳樹)
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 西武からドラフト4位指名を受けた最速150キロ右腕の弘前工・成田晴風(はるせ)投手(17)は、青森県出身で実家はミニトマトやアスパラガスを栽培する農家を営んでいる。同郷で実家がリンゴ園である外崎修汰内野手(30)は「アップルパンチ」の愛称で人気と なっただけに、1軍で飛躍して「アスパラパンチ」を定着させるつもりだ。

食卓にはアスパラを使った料理が並ぶことが多かった。成田の一番の好物はベーコン巻きだ。「今まで食べてきた中で一番おいしい」。両親はミニトマトやアスパラガスを栽培する農家で、愛情がこもった野菜を食べてすくすくと身長1メートル84まで成長した。幼少期には農作業を手伝った経験もあり、収穫までの苦労も知る。「自分の力で地元を活気づけたい」と思いは強い。

 青森の先輩・外崎は「アップルパンチ」の愛称で人気となった。成田は愛称について「ファンの方に決めてもらいたい。楽しみにしています」と心待ちにした。そして「外崎さんと一緒にグラウンドに立って戦いたい」と誓った。趣味はウインタースポーツで、中学時は雪山に通ってスノーボードに明け暮れる日々。クロスカントリースキーは大会に出るほどの上級者。「下半身トレーニングにはなりました。その分、他の選手より足腰は鍛えられたのかな」と笑う。

 方言の中でもなまりが強い「津軽弁」に囲まれて育った。方言を封印してしゃべることは大変で、取材ではまだ、うまく言葉が出てこないこともある。「まだ慣れてはいないです」と環境の変化に慣れるのも一苦労だ。

 これまでの最多の観客は3年夏の青森大会2回戦の八戸学院光星戦で味わった300人。11月23日のファンフェスタでは約2万3000人もの観衆に囲まれ、初めてプロのユニホーム姿であいさつした。「初めてこんなに観客がいる中でしゃべったりしたので、それはとても緊張しました」。大舞台への第一歩を踏み出した17歳。雪国で鍛えられた精神力で、プロ人生を乗り切るだけだ。大丈夫。けっぱれ!成田! (福井 亮太)

 ◇成田 晴風(なりた・はるせ)2006年(平18)2月27日生まれ、青森県大鰐町出身の17歳。大鰐小3年生時に「あじゃらベースボールクラブ」で野球を始め、大鰐中学校では軟式野球部に所属。弘前工で1年秋から背番号1。憧れの投 手は藤川球児。1メートル84、86キロ。右投げ右打ち。

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