イチロー氏が初出場したMLB球宴を生中継したTBSの舞台裏「疑似体験をさせるのが魅力的だと思った」

[ 2023年12月19日 22:18 ]

01年MLB球宴の第1打席でランディ・ジョンソンから安打を放つイチロー
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 BS-TBSは19日に「MLB歴代日本人選手の軌跡」(後9・00)を放送。現在米マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が初出場したMLBオールスターゲーム中継の舞台裏が明かされた。

 イチロー氏はメジャーデビュー年となった01年のオールスターゲームではファン投票で337万票を獲得。日本からの68万票を差し引いても両リーグ通じて1位となる得票数で初選出された。

 TBSは当時の朝の人気情報番組「はなまるマーケット」を休止して、このMLBオールスターゲームを生中継した。この試合の実況を務めた初田啓介アナウンサーは「朝からさまざまな番組がある中でそれを全部飛ばして(TBSが)地上波生中継したのは大英断ですよ」と回顧した。

 当時の番組ディレクター安江圭氏は“特別なオールスターゲーム中継”にしたいという思いがあったという。「野球ファンならどの打席も見たいというメンバーが集まっていた。でもイチローが見たかったんですよ。1球投げるたびにイチローが何をしてるか見たかったんですよね」と語り、グラウンドレベルにカメラを入れるために最後まで粘り強く交渉した。

 さらに「“イチロー選手が見ている景色はこの目線なんだ”と疑似体験をさせるのが、見ている人たちにとって魅力的だと思った」と当時を回顧した。

 実際に生中継の際には、イチローの一挙手一投足を届けるべくアウトになるたびイチローが映っているカメラにスイッチングするまさしく“イチロー中継”を実現させた。

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