山川穂高「マイナスからのスタート」ソフトB入団会見で悲壮決意 「絶対優勝したい」球団GMの言葉で決意

[ 2023年12月19日 13:00 ]

謝罪をし入団会見を行う山川(撮影・中村 達也)
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 西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使し、ソフトバンクに入団した山川穂高内野手(32)が19日、福岡県内で入団会見に出席し、意気込みを語った。獲得発表から同日の会見という異例の形となった。

 会見冒頭で山川は「決断まで時間がかかって、申し訳なく思っています。そして一連の私の不祥事で多大なるご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」とまず謝罪から入り、その後、10年間を過ごした古巣・西武に対して感謝の気持ちを口に。西武・渡辺久信GMからは「10年間ありがとう。感謝している」と優勝に貢献したことを評価されたといい、山川は「僕の方からは最後の最後に迷惑をかけてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪したことも明かした。

 入団の決め手については「三笠GMから一緒に頑張りたい、絶対に優勝したいと言われたのが心に刺さった」と言及。そのうえでプロ11年目になる来季に「マイナスからのスタート。1日、1日を自覚を持ち、責任のある行動を取りたい。新人の気持ちで全力で頑張りたいと思います」と決意を口にした。

 今回のFA権取得についても、妻に相談したといい「どう思う?と聞いたら“任せる”と言っていただいた。妻が好きにしてと言ってくれて、任せると言ってくれた言葉で、僕がどんな決断をしても付いてきてくれるんだなという判断になったので、すべてを踏まえてホークスさんにお世話になる決断をしました」と、妻の一言も背中を押したと明かした。

 コンプライアンスの件について、三笠GMは「我々の調査を総合し、ホークスでプレーする場を与えていくということで球団、グループでコンセンサスを得られた」と説明し、王会長や孫正義オーナーからも「(球団の)意思を尊重する」と確認を取ったと説明。入念な調査に基づき、獲得に支障がないことを判断したという。

 一方で、今季17試合にとどまった実戦感覚について、山川は「試合の感覚はやはり何カ月も空くとなくなるが、その間も3軍で練習していつも以上に体を追い込んだ」と心配無用と強調した。

 ソフトバンクは今季、3年連続で優勝を逃し3位に終わった。通算218本塁打の長距離砲獲得で、最大の補強ポイントを解消。来季は、最多安打のタイトルを獲得した柳田悠岐外野手(35)、本塁打、打点の打撃2冠などに輝いた近藤健介外野手(30)に、3度の本塁打王の実績がある山川、と超重量和製クリーンアップが実現する。4年ぶりのV奪回を狙う小久保新監督には、何よりの補強となりそうだ。

 山川は申請期限最終日だった11月14日、FA権の行使を宣言。知人女性への強制性交の疑いで書類送検された影響で、今季は17試合の出場にとどまったが、ソフトバンクは水面下で入念に調査し、4年総額12億円プラス出来高で合意。また、背番号は「25」に決まった。

 ◇山川 穂高(やまかわ・ほたか)1991年(平3)11月23日生まれ、沖縄県出身の32歳。中部商から富士大に進み、2、3年時に大学日本代表。13年ドラフト2位で西武入団。18、19年に本塁打王、22年は本塁打王と打点王の2冠。今年3月のWBCでは侍ジャパンで世界一に貢献。1メートル76、103キロ。右投げ右打ち。

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