西日本短大付の“二刀流”2年生村上　好救援で救った　5回ピンチで「ぶっつけ本番」連続K斬り

第105回全国高校野球選手権福岡大会4回戦   西日本短大付６―５嘉穂 （ 2023年7月16日    春日公園 ）

＜嘉穂・西日本短大付＞好救援の西日本短大付・村上はゲームセットに笑顔
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　福岡大会は4回戦4試合が行われ、春の県大会準優勝でシード校の西日本短大付が、延長10回タイブレークの末に6―5の1点差で逃げ切った。3回に4点を挙げてリードしたが9回に同点とされ、延長10回は適時打とスクイズで2点を勝ち越し、嘉穂の攻撃を1点に抑えた。

　「典型的な負けパターンの試合だった」。苦しい一戦を制した西日本短大付・西村慎太郎監督の言葉に実感がこもった。3回に江口の右前適時打、多久の3点二塁打で4点を挙げたが先発・中塚が制球を乱し4回には1点差まで迫られた。

　そんなチームの窮地を2年生の“二刀流”村上が救った。5回1死二塁にセンターからマウンドへ。試合前の練習は軽いキャッチボールだけだったが「ぶっつけ本番。でも真っすぐが良かったので内角を突くことができた」と連続三振で流れを断った。9回に三ゴロ失と中堅守備の乱れもあり同点とされたが西村監督は「村上が落ち着いてよく投げた」と右腕を称えた。

　1年春は投手で九州大会にも登板したが秋から野手に専念。2年からは背番号8で投手兼任。延長10回に味方が適時打とスクイズで2点を挙げるとその裏を1失点に抑えた。負けパターンを2年生野手兼投手の活躍で覆した勝利。指揮官は「いい勉強になりました」と、大会後半への糧にするつもりだ。（中島　泉）