オリ首位ターン決めたセデーニョ弾 米でも活躍していた7月男本領「自分のキャリアでずっといい月」

[ 2023年7月17日 06:00 ]

パ・リーグ   オリックス2―1ソフトバンク ( 2023年7月16日    ペイペイD )

<ソ・オ>10回、ソロを放ったセデーニョはベンチに向かってポーズ(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 巨体を揺らしながらダイヤモンドを一周すると、軽快なステップで決勝のホームを踏んだ。1―1の延長10回。試合を決めたのはオリックス・セデーニョのひと振りだった。松本裕のスライダーを打ち抜いた左越え4号ソロで、勝利の立役者となった。

 「もう最高だった。とにかくフェンスを越えてくれて、気持ち良かったよ」

 5月19日に育成から支配下登録され、出場19試合で19打点。勝利打点は早くも4と、抜群に勝負強い。さらに「7月男」でもある。ダイヤモンドバックス傘下2Aに所属していた昨年7月17日に、15年のスタッドキャスト導入後の米球界で最長記録となる527フィート(約161メートル)弾を放ち、一躍、その名をとどろかせた。

 「自分のキャリアでずっと、7月はいい月だった。(活躍の要因は)そこかな。何も秘密はないよ」

 ホームインする際の独特のステップは、母国ベネズエラの故郷にルーツがある。「グアティレという町なんだけど、その町の伝統というか、そういうダンスがある。4年ぐらい前からホームランを打った時にやっているんだ」。育成契約だったように開幕前はゴンザレスやシュウィンデルのバックアップ要員だったが、ここ4試合連続、4番で出場。陽気な性格ですっかりチームに溶け込んでいる。

 宿敵ソフトバンクに連勝。貯金は今季最多の16を蓄え、前半戦首位ターンも確定した。パドレス傘下の球団を巡回した経験があり、セデーニョと“マイナー・リーグ話”に花を咲かせることもあるという中嶋監督は「日本の生活から何から全部。全てを楽しもうとしてくれているのが、いい影響になるんじゃないですか」と目を細めた。離脱者が出ても、次々とニューヒーローが現れるオリックス。リーグ3連覇への視界は良好だ。(山添 晴治)

 ◇レアンドロ・セデーニョ 1998年8月22日生まれ、ベネズエラ出身の24歳。メジャー経験はないものの、長打力を買われて昨年12月27日にオリックスと育成選手契約。今季はウエスタン・リーグで打率・378、1本塁打、14打点の好成績を残し5月19日に支配下選手登録。愛称は「レオ」。マイナー通算461試合出場、打率・289、74本塁打、306打点。1メートル88、88キロ。右投げ右打ち。

 <首位ターンのV確率は58%>○…オリックスが前半戦1試合を残して、2位ロッテに2.5ゲーム差とし、21年以来2年ぶりの首位ターンを決めた。過去12度のうち優勝は前回の21年を含む7度でV確率は58%。残り5度はすべて2位。

 <今季貯金最多16>○…オリックスがソフトバンクに2連勝。今季の貯金を最多の16とした。チームの貯金16は21年10月9日以来。球宴前では14年7月13日以来9年ぶりになる。また、対ソフトバンク3連戦3連勝は昨年9月17~19日(京セラドーム)にあるが、ペイペイドームでは13年9月24~26日(当時はヤフオクドーム)が最後。きょう17日の前半戦折り返しで、10年ぶりの記録に挑む。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年7月17日のニュース