阪神ドラ1・森下に“英才教育” 15日1軍デビューへ!楽天との今春初の対外試合に岡田監督「呼ぶよ」

[ 2023年2月15日 05:45 ]

ベースランニングを行う森下(撮影・成瀬 徹)
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 阪神・岡田彰布監督(65)が沖縄・宜野座キャンプ第4クール初日の14日、ドラフト1位・森下翔太外野手(22=中大)の英才教育に乗り出す方針を示した。15日は今春最初の対外試合となる楽天との練習試合(金武)に途中出場でデビューさせる予定で、16日は1軍参加で青柳、伊藤将の主力投手を相手に打撃練習を組んだ。2軍拠点の具志川では右太腿肉離れから回復して初のフルメニュー参加。逆襲がいよいよ始まる。

 もとより2軍にいる器ではない。2軍戦で試すよりも、できるだけハイレベルな投手を早めに体感させた方がいい。いかにも岡田監督らしい「英才教育」が期待のドラフト1位・森下に施される。

 「明日(15日)は森下は呼ぶよ。守備に就かせるよ。スタメンじゃないけどな。2軍の試合で慣れさせる選手じゃないからな。16日は(宜野座で)いい投手が投げるから、そっちの方がためになるやろ。そらそうやんか、結局。2軍やったら(真価が)分からんやろ。コントロールの悪いやつとか出てきたら」

 今春初の対外試合となる楽天戦に2年目の中川とともに2軍から招集。16日は中日2軍との練習試合に参加せず、1軍で打撃投手として調整する青柳、伊藤将らと対戦させる。即戦力と期待するからこその「特別プラン」だった。

 森下は2軍本隊で初めて守備、走塁も含めたフルメニューを消化。力強いベースランニングで自主トレ中に負った右太腿肉離れの不安を一掃し、シートノックでは右翼から鋭い送球を連発した。

 「やっとキャンプの全体練習に交ざれた。守備、走塁と三拍子そろった選手を目指しているので。守備から打撃につなげる部分も、大学時代からずっとそういう流れでやってきた。守備もしっかりやっていきたい」

 和田2軍監督に呼ばれたのは帰りのバスに乗り込む直前。1軍初戦に合流する吉報を知らされ、「ここが全員のスタートラインだと思う」と表情を引き締め直した。

 「(和田2軍監督から)“もう戻ってくんなよ”と。“その後も居続けろ”と声をかけてもらいました。開幕1軍でスタメンというところを目指してやってきてるので、やっぱり1軍にいなきゃ意味がないと思っている。しっかりこだわってやっていきたい」

 17日以降について岡田監督は「それはこっちで決めんねん。お前(記者陣)が決めるなや」と笑った。ただ、一連の扱いから見ても「状態に問題なし」と判断すれば、そのまま1軍昇格の可能性が高い。まずは途中出場での対外試合デビューに大注目だ。(山添 晴治)

 ≪森下の今春キャンプの歩み≫

 ▽1日 右足肉離れの影響で2軍スタート。室内で打撃マシンを相手に81スイングするなど順調な回復ぶりをアピール。

 ▽2日 初めて屋外フリー打撃を行い、38スイングで4本の柵越え。

 ▽3日 初の休日。他の新人選手とともに世界遺産の勝連城跡を訪問。

 ▽4日 ベースランニングには参加せず一部別メニューで調整。

 ▽5日 屋外フリー打撃でバックスクリーンへの4本を含む柵越え15本。

 ▽6日 和田2軍監督の密着を受けて200スイング。

 ▽9日 2軍本隊に初合流。

 ▽11日 1、2軍合同紅白戦の2試合目に紅組の「9番・DH」で出場。2回表に四球を選び、岡田監督の配慮で3回裏には白組「9番・DH」で登場して二塁内野安打。

 ▽12日 紅白戦に途中出場。DHで2打席に立ち、大竹相手に投ゴロ、鈴木相手に空振り三振。

 ≪岡田監督“初陣”はノーサイン≫15日の楽天戦で復帰後の“初陣”を迎える岡田監督がノーサインを宣言した。「この時期やから、投手の調子と打者の調子だけ。サインとか出さへんわけやし。勝手に好きなように打てと言うてるから。今の時期は力のぶつかり合いでええと思うで」。持ち味の緻密な野球は封印。2月中の実戦は、戦術よりも個人の力量を見極めることに重点を置いた。

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2023年2月15日のニュース