藤浪がキャンプイン前日に「ショートアーム」投法を披露、新人開幕投手への挑戦始まる

[ 2023年2月15日 17:05 ]

小さなテークバック「ショートアーム」を意識してキャッチボールをすると思われる藤浪
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 アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)は14日(日本時間15日)、メジャー初のキャンプインを翌日に控えキャンプ地メイン球場のホホカム・スタジアムで自主トレ。メジャー流新仕様となる「ショートアーム」投法を披露した。既にキャンプ施設でブルペン投球も済ませた右腕はメジャー流のアジャストへも順調な様子。ルーキー開幕投手実現へ向けいよいよ藤浪の挑戦が始まる。

 他選手同様に身体検査を済ませたと思われる藤浪がフィールドに姿を現したのは午前11時だった。アップを終えるとキャッチボールを開始。そこでいきなり目に飛び込んできたのが今、メジャーで主流となっている「ショートアーム」投法。テークバックをコンパクトにした新スタイルで入念にボールを投げる藤浪の姿だった。

 パドレス・ダルビッシュ有やエンゼルス・大谷翔平も取り入れる「ショートアーム」は、テークバック時の右腕の急激な加速を抑えるためグリップが保ちやすくなる効果があり、肩、肘の故障防止につながり、制球力向上も期待できる。その半面、トップをつくるまでの時間が短くなるため投球フォームの間合い、タメをつくることが難しくなる。バランスを乱せば「手投げ」となるリスクもある。藤浪は一球一球ボールのグリップを確認しながら、軸足にしっかり重心を乗せてタメを意識。「ショートアーム」でボールを投げることに集中した。適応も順調な様子で、投本間の距離でのキャッチボールではほぼ全力投球。ボールは唸りをあげながら糸を引くように捕手役のミットに収まり、受けたスタッフはミットを差し向け「ナイスボール!」のゼスチャー。笑顔で応える藤浪の姿から調整も順調であることが伺えた。

 この日は報道陣に言葉を残すことなく昼過ぎには帰路へ。チーム再建期のア軍では先発ローテーションは固まっていない。昨季主戦だったブラックバーンとカプリーリアンの2人は病み上がりで不安を残す。キャンプ、オープン戦の出来次第では異例のルーキー開幕投手も可能性はゼロではない。最速162キロ右腕・藤浪晋太郎の挑戦が始まる。(笹田幸嗣通信員)

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