長野久義が巨人へ電撃復帰 人的補償での広島移籍から5年ぶり 今年7月には巨人戦で2打席連発&満塁弾

[ 2022年11月2日 15:50 ]

19年3月、試合前に丸(左)にあいさつされる長野。長野は丸が巨人にFA移籍したことによる人的補償として広島に移籍していた
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 広島の長野久義外野手(37)が古巣・巨人へ電撃復帰することが2日、決まった。巨人、広島の両球団が同選手のトレード移籍について合意に達したと発表。週明けにも正式な移籍手続きを行う。なお、5年ぶりの巨人復帰となる。

 長野は、2018年オフに広島から巨人へFA移籍した丸佳浩外野手(33)の人的補償として広島に移籍した。アマチュア時代から巨人入りを熱望。06年に日本ハム、08年にはロッテからドラフト会議で指名を受けたが、入団を拒否して09年ドラフト1位で念願の巨人入りを果たした。

 ルーキーイヤーの10年に新人王、プロ2年目の11年に首位打者、3年目の12年に最多安打のタイトルを獲得。11~13年にはベストナインとゴールデングラブ賞に3年連続で輝くなど一気にスターダムを駆け上がった。球界屈指の人柄の良さでも知られ“兄貴分”としてチームメートからの信頼も絶大。それだけに人的補償で移籍となった際にはチームメートはもちろん、巨人ファンにも大きな衝撃が走った。

 だが、移籍後も新たなチームメートたちに慕われ、在籍4年間で20本塁打。移籍1年目の19年9月3日に行われたヤクルト戦(神宮)では巨人時代の16年7月23日DeNA戦(横浜)以来1137日ぶりとなる先発4番にも入った。20年9月22日の巨人戦(東京D)では開幕12連勝を狙うエース菅野から逆転3ランを放って史上39人目の12球団本塁打を達成。この一発は広島球団通算8500号のメモリアル弾というオマケもついた。

 20年10月31日の中日戦(ナゴヤD)では史上176人目の通算150本塁打を達成。巨人との同年シーズン最終戦(マツダ)となった11月5日の試合前に表彰を受けた際には広島ナインだけでなく巨人ナインもベンチ前にズラリと並んだ。公私ともに親交が深く、当時通算2000安打にあと3本としていた巨人・坂本ははちきれんばかりの満面笑みで先輩を称えた。前日4日の巨人戦で9号ソロを含む2安打3打点&851日ぶりとなる盗塁成功と大暴れしていた長野は、表彰式後に行われた5日の同戦でも3年ぶりの2戦連発となる10号ソロを放って2年ぶり10度目となる2桁本塁打を達成した。

 今年7月16日の巨人戦(東京D)では、2回にアンドリースから先制の1号ソロを放つと、3回には戸根から12年7月12日広島戦(東京D)以来10年ぶりとなる2打席連発、しかも14年9月6日のヤクルト戦(神宮)以来8年ぶり4本目となる2号満塁弾を放つなど3安打5打点と大活躍。広島ファンだけでなく巨人ファンからも大歓声と拍手が起こるなど感動を呼んでいた。

 プロ13年間の通算成績は1505試合に出場して打率・281、157本塁打、590打点、97盗塁。今季は58試合に出場して打率・211、3本塁打、15打点だった。

 ◇長野 久義(ちょうの・ひさよし) 1984年(昭59)12月6日生まれ、佐賀県出身の37歳。筑陽学園、日大、Hondaを経て2009年ドラフト1位で巨人入り。妻は15年3月に結婚したテレビ朝日の下平さやかアナウンサー(49)。1メートル80、85キロ。右投げ右打ち。

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