楽天・浅村 FA権行使せず残留「このチームで優勝したい」と4年契約で合意

[ 2022年11月2日 04:00 ]

楽天の浅村
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 楽天の浅村栄斗内野手(31)が、今年8月に取得した海外フリーエージェント(FA)の権利を行使せずに残留する意向を固めたことが1日、分かった。権利を行使すれば複数球団による争奪戦は必至だったが、球団側とシーズン中から残留に向けた話し合いを続け、この日までに4年契約で合意。スポニチ本紙の取材に、決断に込めた思いを語った。

 引き続き東北の地を主戦場として戦う。なすべきことを再確認すれば、おのずと結論に達した。いつも通り口調は穏やかでも、言葉の端々から決意がにじみ出ていた。

 「このチームで優勝したい。それが一番の理由です。一緒に戦う仲間と、応援してくれる東北の皆さんと、一緒に喜び合いたい。優勝するために楽天に来たのに、まだ達成できていないので」

 楽天でプレーして4年がたった。その間、20年には本塁打王のタイトルも手にしている「犬鷲打線」の主砲は、移籍後の成績に物足りなさを感じている。「もっとできる。そう思いながら一年一年を過ごしてきたので、納得できる成績じゃないです」。毎年、自らに「3割、30本、100打点」というノルマを課している。どれか一つ欠けても満足できない。今季は打率・252、27本塁打、86打点で「求められているのはこんな成績じゃない。自分が打っていればもっと勝てた試合もあった」と、チームが4位に沈んだ責任を痛感している。

 今年8月、2度目のFA権を取得。シーズン中から球団とは話し合いを継続してきた。「“アサの力が必要”という言葉が、うれしかった。必要とされているなと感じた」。条件面も含めて球団側の熱意は十分に伝わってきた。ケガを負っても休まず、4年連続で全試合に出場。めったに喜怒哀楽を出すことはないが、背中でチームを引っ張ってきた。球団が提示した4年契約には、今後も頼れる大黒柱であり続けてほしいという思いが込められている。

 来季はプロ15年目の節目のシーズンになる。目標を問われると「キャリアハイです」と即答した。「ここからの4年間で新しい自分を出せるように頑張りたい」。これからもクリムゾンレッドのユニホームを身にまとい、真の力を見せつける。(重光 晋太郎)

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2022年11月2日のニュース