周東に“愛のムチ” ソフトB藤本監督が出塁指令「俺でもこの足で通算・337の出塁率があるんやで」

[ 2022年11月1日 05:00 ]

ファンフェスティバルのプロモーション動画撮影のため学生服を着た(左から)三森、周東、今宮、野村勇、板東(撮影・中村 達也)
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 スピードスターよ塁に出ろ!秋季練習を指揮中のソフトバンク・藤本博史監督(58)が31日、周東佑京内野手(26)に出塁率アップ指令を出した。指揮官は自身の生涯通算出塁率・337を引き合いに、今季同・324に終わった鷹の韋駄天(いだてん)にハッパを掛け、リードオフマン候補としての成長に期待を寄せた。 

 藤本監督は誇らしげな顔で周東に“愛のムチ”を打った。来季のリードオフマン候補として期待を寄せる韋駄天に、胸を張って出塁率アップを要求した。「俺でもこの足で通算・337の出塁率があるんやで」。自虐も交えてハッパを掛けた。
 周東は今季80試合で出塁率・324。打率が・267あり、球界屈指の快足を考えれば物足りない数字だ。

 指揮官は「1、2番(打者)では低いでしょ」ときっぱり。藤本監督自身は打率・253だった92年に130試合でキャリハイとなる出塁率・379をマーク。生涯でも同・337と選球眼に定評があり「四球は一番取っていた」とニヤリ。「俺みたいな(速い)足がない、内野安打もない打者より低かったらね。周東の足を持って、3割2分は低すぎるよね」と尻を叩いた。

 周東も課題として受け止め、試行錯誤している。昨年は四球狙いで慎重になりすぎた結果、打率・201、出塁率・258にとどまった。理想は強打で警戒される打者。今季は積極性を重視し2本のサヨナラ本塁打を含む自己最多の5発をマーク。「最初から四球じゃなくて、しっかり打ちにいった中で選んで四球もどんどん増やしていけたら」と積極性を重視して出塁率も伸ばす。

 11月に行われる侍ジャパンの強化試合に選出されている周東。「何か気付いたことがあれば聞きますし、来年に生きるような話ができたら」と一流の打撃理論を盗み、生かす。指揮官も「自分に合った打撃理論を聞いてきてくれたら」と一皮むけた姿を期待した。

 12日からは宮崎秋季キャンプに合流する予定。周東は「誰に何を言われようと、貫いていきたい」と打力アップを掲げ、徹底的に振り込む。併殺の心配が少ない1番打者が出塁すれば作戦の幅も広がる。レギュラー白紙で始まる来季だが、「周東の出塁率が高ければ1番打者がベスト」と、藤本監督は確かな青写真を描いている。(福井 亮太)

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2022年11月1日のニュース