阪神・青柳 今季2度目完封で圧巻のリーグ“5冠”「僕たちは優勝目指して上がっていく」

[ 2022年7月9日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神8―0ヤクルト ( 2022年7月8日    神宮 )

<ヤ・神>完封勝利を飾り、ナインとタッチをかわす青柳(中央奥)(撮影・坂田 高浩)
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 強者に食らいつく姿勢をマウンドで体現した。阪神・青柳が、今季2度目の完封勝利で両リーグトップの9勝目をマーク。優勝マジックが点灯するなどリーグ首位を独走するヤクルトを制圧し、力強くファイティングポーズを取った。

 「僕たちは、まだ優勝を目指しているので、トップのチームを倒さないといけない。完封できて良かった」

 最後まで危なげなかった。4回までは走者を背負っても2個の併殺を奪ってしのぐなど要所を締める投球。5回は2死三塁で中村を空振り三振。これが最初で最後のピンチだった。6回以降は無安打。右の塩見、山田を外してまで左打者7人を並べた“青柳対策”の打線を封じて、122球で9回を投げ切った。4月22日に続きヤクルトをシャットアウト。同一カード2試合連続の完封勝利は06年の井川以来となった。

 「(左打者には)カットボールを投げたり、インコースに投げることもできた。カットボールがあったからこそ、直球で三振を取れたり。意図した配球通りかなと」。

 この夜の8個を加えて奪三振86は中日・柳を抜いてリーグトップに立った。「取れればうれしいけど、別に狙ってないんで、僕の場合は(笑い)。三振に関しては本当にキャッチャーのおかげ」。女房役に感謝して謙そんしたものの、これで勝利数、防御率、勝率、完封数と合わせてリーグ“5冠”となった。

 恩師にも届ける白星だ。母校・川崎工科高で指導を受けた現住吉高の白石修二監督が今夏を最後に勇退。「毎週連絡は取ってます。最後の夏なので、僕も頑張るので頑張ってくださいという話はしてる」。高校時代には「エースは周りの鏡であれ」という言葉を送られ、胸に刻んできた。

 「僕たちは優勝目指して上がっていく」。てっぺんを目指し、牙をむいていく。(遠藤 礼)

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2022年7月9日のニュース