ソフトバンク・王会長の7分超の訓示 ドラ1・球打を朗希、奥川にも負けない次世代のエースに!

[ 2022年1月20日 05:30 ]

ソフトバンクの新人合同自主トレを視察し、風間(右端)ら新人選手に訓示する王会長(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンク・王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(81)が19日、筑後のファーム施設で行われている新人合同自主トレを初めて視察した。練習前には新人19人に対し、7分を超える訓示。ドラフト1位・風間球打投手(18)にはロッテ・佐々木朗希投手(20)、ヤクルト・奥川恭伸投手(20)に続く、高卒2年目の大ブレークを期待した。

 サングラス姿の王会長がグラウンドに現れると、新人19人の背筋がピンと伸びた。練習前には7分を超える訓示もあった。現役22年間で不滅の世界記録となる868本塁打を放ったレジェンドは、時間の大切さを説いた。

 「他のスポーツの世界に比べても平均寿命が短い。一日一日を大事にして。友達の3日分くらいが君たちの1日。それぐらい大事に有効に使おう。この世界で“暴れるんだ”くらいの気持ちでやってほしい」

 ドラフト1位・風間の胸にも、言葉は刺さった。王会長はキャッチボールをじっくり観察。「高卒で体も完全にできているわけじゃない。早く見たいけど、焦らせてはいけない」と育成プランを明かした。例に挙げたのが昨季、2年目で花開いた本格派右腕の2人だった。

 「佐々木(朗希)くん、奥川くんはゆっくりやって、結果を出している。その点では大事に育てていきたい」

 ロッテ・佐々木朗は昨季、11試合に先発し3勝2敗、防御率2・27。ヤクルト・奥川は18試合に先発し9勝4敗、防御率3・26と抜群の安定感で、リーグ優勝の立役者の一人となった。ともに高卒の黄金ルーキーとして入団したが、1年目は土台づくりに専念。その姿に世代最速157キロ右腕の近未来を重ね合わせた。

 風間は「1年目で投げられることはうれしいけど、そこはあまり考えず2年目に成績を残せる力をつけたい」とうなずく。目標体重は90キロ。高校野球引退時は83キロだったが、現在は88キロと5キロアップ。「動きも良くなって、キャッチボールの質も変わってきている」と早くも体の変化に手応えを感じている。

 王会長は「“選手としては俺が一番だ”と絶対に負けない気持ちでやってください」と激励。球団投手で62年ぶりの背番号「1」を背負う風間の2年目大ブレークを待つ。(福井 亮太)

 《ドラ2・正木 王会長の視線に「緊張しました」》ドラフト2位・正木(慶大)が王会長のアドバイスを心待ちにした。「長距離打者として、ホームラン王を目指さないといけない立場。飛ばし方を聞いてみたい」と目を輝かせた。「世界の王」の視線を受け、フリー打撃では60スイング中、柵越えは4本。「緊張しました。良いところを見せないといけないと(思って)大振りしてしまった」と反省した。宮崎春季キャンプではA組スタートが内定している右の大砲候補。プロの速球に対応するため、2種類のバットを準備した。大学時代は890グラムを使用していたが、新たに880グラムと870グラムを試し、「振りやすくて感触も良い。飛ばすことも大事だが、確実性を求めたい」と意気込んだ。

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