ヤクルト・高津監督 延長12回制歓迎「勝負つくまでが一番面白い」

[ 2022年1月20日 05:30 ]

12球団監督会議

12球団監督会議後にオンラインで取材対応したヤクルト・高津監督
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 プロ野球の12球団監督会議が19日、オンラインで開かれ、昨季は行わなかった延長戦を今季は従来通り12回まで実施する方針が日本野球機構(NPB)から説明された。ヤクルト・高津臣吾監督(53)は正常化への一歩を前向きに受け止め、投手や野手の起用法に頭を巡らせた。

 コロナ下で臨むプロ野球3年目。今季は従来の延長12回制を前提とした実施が全監督に通達された。高津監督は「一番怖いのは、コロナ下のルールに慣れてしまうところ。12回での戦い方を頭に入れて、練っていく」と前向きかつ冷静だった。

 20年は延長10回制、21年は9回打ち切りで行われた。特に昨季は引き分けが激増。両リーグで20年は40試合、21年は102試合もあった。コロナ禍以前の12回制だった19年は22試合だった。試合終盤に明らかに引き分け狙いの起用も見られた。決着を望むファンの声は大きく、球界全体の課題となっていた。

 昨年、9回打ち切りが決まった際には「延長がないのはやりやすい半面、面白さに欠ける部分がある。サヨナラも9回の1度しかない。本当は勝負がつくまで、というのが一番面白い」と持論を展開した。選手起用も想定しやすく、ケガのリスクや負担が減るのは事実だが、勝負の醍醐味(だいごみ)も失われる。昨年の日本シリーズ第6戦では2年ぶりの延長戦に突入し12回を戦ったが「やはり多少の違和感があった」と振り返る。

 昨年は巧みな投手起用で日本一に導いた指揮官は延長12回の戦略を「具体的なことは言えないが、考えていることは2、3ある。12回まで戦う投手陣をキャンプからいろいろ考えていきたい」と思案。野手の起用には「不慣れなポジションを守ってもらうこともあるかもしれない」とユーティリティーの必要性を示唆した。(青森 正宣)

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2022年1月20日のニュース