日本ハム・伊藤“恩返し”10勝 栗山監督ラストゲームで新人最多白星、7度目の正直でやっと

[ 2021年10月31日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム5―3ロッテ ( 2021年10月30日    ZOZOマリン )

<ロ・日>10勝目を挙げ栗山監督(左)と「10」ポーズを決める伊藤(撮影・島崎 忠彦)
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 この試合を最後に退任する栗山監督へ、日本ハム・伊藤が自身10勝目のウイニングボールを渡そうとした時だった。一度は手に取ってもらったが、すぐに返された。「200勝の時にもらうよ。200勝を目指してくれ。このボールの中に魂を込めたからな」と、名球会に入る大投手になれという惜別エール。伊藤は「まだまだ上を目指せってことで“おまえが持っておけ”と言ってくれた」と大事そうにしまった。

 9月7日の楽天戦で9勝目を挙げてからまさかの4連敗で6試合足踏みした。最終戦で7回1失点と好投し、7度目の正直で球団では06年の八木智哉以来15年ぶりの新人2桁勝利。「規定投球回(143回超え)は自信になる」と、1年目で146回を投げた手応えを口にした。

 新庄新監督の下で通算200勝へと歩み始める。道産子の伊藤にとって、新庄新監督は幼少期からの大スターだ。新監督同様、伊藤もSNSを通じて自らの考えを積極的に発信するなど、共通点もある。パフォーマンスにも「好きなので、ついていく自信はある」と笑う。

 今季10勝はチーム最多12勝を挙げた上沢に次ぐ数字。来季は上沢と2本柱を形成して新監督を支えることになる。「常に探求心を持って、常に上に上に、というのを心掛けて取り組んでいきたい」。来季開幕投手を勝ち取れば、新庄新監督に監督初勝利のウイニングボールを渡すのは伊藤になるかもしれない。(東尾 洋樹)

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2021年10月31日のニュース