慶大連覇 福井章吾主将が土壇場で見せた攻めの配球「迷いなく続けた」

[ 2021年10月31日 18:41 ]

東京六大学野球・最終週第最終日   慶大3―3早大 ( 2021年10月31日    神宮 )

<早大・慶大>優勝し胴上げされる慶大・福井(撮影・木村 揚輔)
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 慶大が91年以来、30年ぶりの春秋連覇を達成した。早大と引き分け6・5ポイントで並んだが、勝率で上回った。

 引き分け以上で優勝が決まる今季最終戦。福井章吾主将(4年・大阪桐蔭)の強気なリードが、チームを救った。

 3―3の8回2死一塁の場面で橋本達弥投手(3年・長田)が登板。安打で一、二塁とされ、早大の3番・蛭間拓哉外野手(3年・浦和学院)を迎えた。

 1ボール1ストライクからの3球目はフォークが引っかかり1バウンドの暴投になり、二、三塁。後ろに逸らせば失点する場面で、福井は次の球にフォークを要求した。内角への129キロで空振りを奪うと、決め球もフォーク。128キロが低めに決まり、空振り三振でピンチを脱した。

 「自分は下手くそなので、止める練習をしてきた。自信はあったので、蛭間君を抑えるのはあの球しかない。迷いなく続けました」

 フォークは投げにくい、と考える打者心理を読み切り「初球の反応を見て、真っすぐを待っていると思ったので」と言った。

 30日の1回戦では逆転負けを喫し、早大に逆王手を許していた。福井は「優勝したから言えますけど、昨日は眠れなかった。不安だった」。早朝4時過ぎからプレッシャーと戦いながら、土壇場で見せた攻めの配球だった。(川島 毅洋)

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2021年10月31日のニュース