ロッテ荻野が最年長36歳盗塁王 3回二盗決めた!最多安打と2冠 史上初4人同時には苦笑い

[ 2021年10月31日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ3―5日本ハム ( 2021年10月30日    ZOZOマリン )

<ロ・日>3回2死一、三塁から荻野は二塁盗塁を決める(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 ロッテ・荻野は一塁から迷わずスタートを切った。「チャンスがあれば、いきたいなと思っていた」。3回2死一、三塁。伊藤の初球がワンバウンドすると、捕手は二塁送球もできなかった。

 この二盗成功で、82年福本豊(阪急)らの35歳を更新して史上最年長となる36歳での盗塁王を決めた。今季24盗塁は同僚・和田、西武・源田、日本ハム・西川と並んで史上初となる4人による盗塁王。快挙と珍記録に「どうなんですかね」と苦笑いも見せた。

 プロ1年目の10年は、わずか46試合で25盗塁。圧倒的なスピードを誇りながらも、右膝を故障し、その後も故障がちだった。規格外の出力に、体が耐えられなかったのだ。ただ、何がどう転ぶか分からない。「新人の頃に比べてスピードは落ちたけど、体の負担は減った」。爆発的な力が弱くなったことで、体の安定感は増した。

 故障が減ったことで、今季は自身初の全試合出場も達成。36歳で全試合1番打者を務めたのも83年の福本に並ぶ最年長記録だ。3回には三塁内野安打。開幕から169安打を積み上げ、最多安打も手中にした。「タイトルを2つも獲れたのは、やっぱり試合に出られたからなので…」。プロ12年目でのタイトル獲得には意外な秘密があった。

 チームは2年連続リーグ2位として、11月6日から本拠地で楽天とCSファーストSを戦う。「優勝できなかったことは悔しい。決して2位では満足していない」。打席に立ったらヒットを打ち、塁に出たら先の塁を狙って走る。やるべきことはシーズン中と変わらないが、変わったものもある。リーグ優勝から、日本一へ――。新たな目標へ突っ走る。(横市 勇)

 《複数人同時5年ぶり》36歳の荻野(ロ)が12年目で初の全試合出場を達成。最多安打と盗塁王の2冠を獲得した。36歳での盗塁王は82年の福本豊(阪急)、93年の大石大二郎(近鉄)、16年の糸井(オ=現神)の35歳を抜く最年長記録。最多安打は84年谷沢健一(中)の37歳に次ぎ、56年の川上哲治(巨)、76年の張本勲(巨)、89年のクロマティに並ぶ歴代2位でパ最年長となった。また、36歳での全試合1番も83年福本豊(阪急)に並ぶ最年長記録だ。なお、盗塁王は和田(ロ)、西川(日)、源田(西)も獲得。複数選手の盗塁王は16年パの金子侑(西)、糸井(オ)以来5年ぶりで4人同時は史上初めてだ。

続きを表示

2021年10月31日のニュース