阪神「日替わり定食」打線 マズい攻めで大敗…今季初「3番糸井」も不発 矢野監督「奥川対策考えないと」

[ 2021年9月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー12ヤクルト ( 2021年9月7日    甲子園 )

<神・ヤ>7回2死、3打席連続三振に倒れバットを放り投げる阪神・マルテ(撮影・平嶋 理子)         
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 さすがの虎党も、この日ばかりは目の前の現実を受け入れている様子だった。0―12で迎えた9回。最後の攻撃も打者3人で、あっさり終わった。今季8度目の零敗…。矢野監督は、悪循環の試合展開に頭を抱えた。

 「先にポンポンと行かれちゃうというね。点を取られているところでリズムを作れないというのはある。巨人戦は逆転できたけど」

 3回までに5点を追う劣勢。前カードの巨人3連戦では攻撃陣の奮闘で3戦とも劣勢をはね返し、2勝1分けとした。特に5日の3戦目は5回終了時で6点ビハインドから同点に追いつく執念を見せた。次戦へ向けて大きな弾みを付けたはずだった。しかし…。勢いづく虎打線の前に、奥川が立ちはだかった。

 「打者陣もそれ(追いかける展開)を言い訳にはできないけど。確かに奥川は良いなと思っていたけど。その中で、何かできる打線になっていかないと」

 ベンチから戦況を見守る指揮官の目から見ても、若き右腕の好調ぶりは明らかだった。実際に対戦した打者陣は、それ以上の凄みを体感したことだろう。2回は1死から糸原がチーム初安打となる中前打も、続く大山が投直併殺。スライダーを捉えた打球だったが、運にも見放された。梅野が右前打を放った6回1死一塁でも、代打・島田、近本が凡退。打つ手なく、7回2安打に抑え込まれた。

 唯一の救いは1週間後にある14日ヤクルト戦では、右腕が先発しない可能性があることくらいか。とはいえ相手は巨人と並ぶ優勝争いのライバル。今後も対戦は避けられないことだろう。だから指揮官は「(どう)対策していくかを考えないと」と雪辱を見据えた。

 この日は今季初めて糸井を3番起用し、サンズ、佐藤輝は先発から外した。策を講じた“日替わり定食打線”も完全に不発…。7度も打者3人で攻撃が終了した。本塁どころか二塁も遠かった。首位固めへ向け、打線の復調が急務だ。(山本 浩之)

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