阪神・西勇、59日ぶり4勝目で通算100勝に王手「勝てなくて苦しかった。この1勝を大事にしたい」

[ 2021年6月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―1巨人 ( 2021年6月18日    甲子園 )

<神・巨(10)>7回1失点の力投を見せた西勇(撮影・後藤 正志)
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 苦境に耐え、長いトンネルを抜け出した。阪神・西勇は毎回のように走者を背負いながらも、7回5安打1失点と粘投。4月20日の巨人戦以来59日ぶりの4勝目を挙げ、安どの表情を浮かべた。

 「ずっと勝てなくて、自分のピッチングも本当に苦しかった。いろんな方法、考え方で、配球を変えたりして過ごしていた中で、梅野が最大限に僕を引き出してくれた。自分一人では勝てなかったので、この1勝を大事にしたい」

 直近7試合で自身が勝利から遠ざかる一方で、チームは上昇の一途をたどって行った。心中は穏やかではなかった。それでも目の前の一戦、一球に集中し自ら道を切り開いた。

 初回は2死から満塁のピンチを招いたが、中島を三ゴロに仕留めた。3点の援護をもらった直後の3回は2死から岡本に四球。続く坂本の遊ゴロで守備の乱れがあり、2死一、二塁とされた。しかし動じない。続く中島を外角スライダーで空振り三振に抑え、踏ん張った。中盤4回に1点を失うも、味方の大量援護に甘えることなく、119球の力投で先発の役目を果たした。

 医療従事者に感謝を伝える試合で、懸命に腕を振った。昨年4月には新型コロナウイルス感染拡大で不足していた医療用マスク4万枚を大阪府、兵庫県に寄贈。そしてこの日は最前線で奮闘する医療従事者を思い、粘り強い投球でエールを送った。「医療従事者の皆さんへの感謝の思いを常に忘れることなく、これからも一生懸命プレーしていきたい」

 この勝利で通算100勝に王手。チームとともに、西勇も上昇気流に乗っていく。(長谷川 凡記)

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2021年6月19日のニュース