阪神無敵の5、6番コンビ「輝サン」大暴れ! 佐藤輝がチャンス演出マルチ、サンズは満塁弾で痛快G倒 

[ 2021年6月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―1巨人 ( 2021年6月18日    甲子園 )

<神・巨(10)>3回、満塁弾を放ち、佐藤輝(左)らナインに迎えられるサンズ(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 「輝サン」大爆発!プロ野球は18日にリーグ戦が再開され、阪神は巨人に7―1の圧勝で再発進し、両リーグ最速で40勝に到達した。5番の佐藤輝明内野手(22)が2安打で好機演出にひと役買い、続く6番のジェリー・サンズ外野手(33)が先制適時二塁打に13号満塁本塁打と5打点で得点源となった。8日に「輝サン」5、6番コンビを組んでからチームは無傷7連勝。巨人とのゲーム差を8に広げ、首位固めを推し進めた。

 6連勝で締めた交流戦の勢いそのままに、宿敵をのみ込んだ。8日の日本ハム戦から組んでいる「5番・佐藤輝」「6番・サンズ」の「輝サン」コンビが大暴れ。今季2度目の7連勝をけん引した。

 まずは2回だ。先頭の佐藤輝が右翼への二塁打で出塁。初回の右翼守備で岡本和の右前打をファンブルし、一塁走者の三塁進塁を許すプロ2失策目を犯していた怪物新人は「しっかり切り替えて。先頭だったので、塁に出ようという気持ちでしっかり振れました」とメルセデスのスライダーを振り抜き、即座に汚名返上した。するとサンズも続いた。「(初回の大山)悠輔の時にカーブでいい三振を取っていた。少し頭にはあったので準備はしていました」とフルカウントからのカーブを左中間へはじき返し、先制の適時二塁打。2人で一挙3得点の口火を切った。

 圧巻は3回だ。まずは無死一、二塁から佐藤輝が二塁内野安打で満塁へ好機を拡大し、メルセデスを降板に追いやった。そして再びサンズだ。1ボールから2番手・田中豊が投じた甘いスライダーを右中間スタンドへ。「ジャイアンツってことと2位のチームってこと。本当はどのチームも関係なくってことはありますけど、いいチーム相手に打てた本塁打ですから大きな一発になった」。自身来日2本目。そして甲子園の巨人戦では93年オマリー以来、球団助っ人3人目となるグランドスラムで早々に引導を渡した。

 佐藤輝の後ろに控えるサンズ。いわば新人の「後見役」だ。この日は来日最多タイ5打点。8日の日本ハム戦から6番に座り、以降7試合で打率・407、11打点。折に触れて配球面などで助言を送る“師匠”の存在が前を打つ新人の重圧を軽くする。同時に5番打率・321の新人の躍動が“師匠”の闘志に火を付ける。「何番を打ってもあまり意識はしてないですが、やっぱり前のチームメートがどんどん塁に出てくれるのが大きいし塁に出てくれたら還すのが仕事」とサンズ。「輝サン」が生み出す相乗効果が、首位独走の猛虎をさらに加速させる原動力だ。

 サンズが「シーズンは長い。どんどん勝ちを」と意気込めば、佐藤輝も「チームにとって大きい勝利。明日(19日)も明後日(20日)も同じような戦いができれば」と呼応。「輝サン」の向かうところ、敵なしだ。(阪井 日向)

《13年ぶり40勝一番乗り》阪神は03年、08年に続く13年ぶり3度目の40勝両リーグ一番乗り。61試合目の到達は球団史上6位タイで、2リーグ制以降では08年59試合、03年60試合に次ぐ3番目のスピード。10、20、30勝も両リーグ最速で到達。40勝まで10勝刻みですべて両リーグ最速は昨年の巨人に続く12度目(パの前後期制時を除く)で、阪神は初めて。過去11度のうち、63年南海以外の10度で優勝している。

《サンズ昨年7月以来の満弾》サンズは昨季7月28日ヤクルト戦以来2本目の満塁弾。阪神選手が巨人戦で打ったのは昨季8月6日の中谷以来。外国人選手では18年8月7日、東京ドームでのロサリオ以来3年ぶり9人目になるが、甲子園に限れば60年5月15日のソロムコ、93年5月21日のオマリーに続く28年ぶり3人目。

続きを表示

2021年6月19日のニュース