大谷3勝 2年ぶり観客制限撤廃、3万人の大声援に応えハッスル「気持ち良かった」

[ 2021年6月19日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス7ー5タイガース ( 2021年6月17日    アナハイム )

収容人員の100%でタイガース戦が開催され、大勢のファンが観戦した大リーグ、エンゼルスの本拠地エンゼルスタジアム
Photo By 共同

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が17日(日本時間18日)、タイガース戦に「2番・投手」で投打同時出場し、6回5安打1失点で3勝目を挙げた。主催試合での新型コロナウイルスによる観客制限を撤廃し、2年ぶりの通常開催で今季最多3万709人を動員。ファンの声援に応えるように守備や走塁でもハッスルプレーを連発し、チームの連敗を3で止めた。

 マウンドや打席に立つたび、大谷は3万超のファンからひときわ大きな歓声を浴びた。19年以来、2年ぶりに動員制限が解除されたエンゼルスタジアム。自然と力が湧いた。

 「やっぱり気持ち良かった。選手としてやる気も出る。打席でもマウンドでもより集中できる。(ファンが多く)入ってもらって、うれしかった」

 まずは投手として。2―0の4回、先頭打者が試みたセーフティーバントを横っ跳びで止めた。送球がそれてセーフとなったものの「アウトにするんだ、っていうことだけだった」と闘志全開だ。
 打席では2四球と勝負を避けられた中、足で気迫を見せた。2―0のまま迎えた5回2死。四球で出塁後、計3度も二塁にスタートを切った。「走るべき時は走った方が効率良く点が取れると思っている。そういう場面だった」。打者のファウルと三振で盗塁につながらなかったが、勝利への執念が表れた。

 6回5安打1失点で3勝目。チームの連敗を3で止めた。余力を残しての交代を、ジョー・マドン監督は「まだ6月。過去最高のシーズンを送ってほしい」と説明。大谷はガムシャラに投げたわけではない。全78球中、スライダーが32球。米移籍後、最多41%の割合を占めた。「左(打者相手)にスライダーが少ない傾向が出ていた」と過去の自身のデータを逆手に取った。12年3冠王の4番・カブレラから2つの空振り三振を奪い、2つ目はスライダーだった。

 本拠地では今季開幕から33%にあたる約1万5000人を上限に開催。録画済みの映像や音源が流されていた「私を野球場に連れてって」や試合前の国歌独唱は、実際に歌い手が登場する本来の形に。ワクチン接種を終えたファンの多くはマスクを着用せず、ウエーブも起こった。

 大谷は「最初から最後までやっぱり全然違う」と興奮気味に話した。声援を味方につけ、二刀流復活のシーズンはさらに加速する。

続きを表示

この記事のフォト

2021年6月19日のニュース