ロッテ・朗希、課題見えた初先発…クイック時の制球定まらずストライク率大幅ダウン

[ 2021年3月24日 05:30 ]

練習試合   ロッテ2ー5DeNA ( 2021年3月23日    横浜 )

練習試合の2回、クイックモーションで投げる佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 ロッテの佐々木朗希投手(19)が23日、DeNAとの練習試合(横浜)にプロ2年目で初めて先発し、2回2安打2四球で2失点だった。初回は3者凡退に抑えたが、2回に走者を背負ってから制球を乱し、押し出し四球と捕逸で失点した。クイックモーションでの投球、スタミナ面など課題が浮き彫りになった2年目右腕。今後は2軍で登板を重ね、1軍での公式戦デビューを目指す。

 左足を顔付近まで振り上げるダイナミックなフォーム。佐々木朗の最大の特徴であり、スピードボールを投げる原動力である。だが、走者を背負ってクイックモーションの投球になると、足を高く上げることはできない。

 「プロで初めて走者を置いて投げてみて、そこでまたいろんな課題が出た」と振り返ったのは2回だった。2死から田中俊に二塁内野安打、柴田に詰まった当たりで左前打を許すと状況は一変した。

 制球が乱れ、嶺井に四球。投手の大貫にも押し出し四球で実戦計3イニング目で初めて失点した。さらに桑原への初球のスライダーが高めに抜け、捕逸で2失点目。クイックモーションでは軸足に体重が乗らず、体が開き気味になる。走者なしで72・7%だったストライク率は走者を背負うと38・9%まで落ちた。

 40球を投げ、初回に最速154キロを計測した球速も140キロ台後半に。1回完全だった12日の実戦初登板(対中日)では見られなかった課題が浮き彫りになった。昨季は実戦登板がなく「投げないと分からない部分がある」と言う。ただ、体づくりに専念した昨季と比べれば大きな進歩で「課題と向き合って練習ができる。投げるたびに良くなれば」と話し、表情も明るい。

 今後は2軍で実戦を重ねる。井口監督は「ローテーションに入る投手と思っているので、100球は最低でも投げてほしい」と期待とともに、1軍昇格への条件を挙げた。佐々木朗も「まずは5回。試合で練習していきたい」と目標を掲げた。走者を背負った場面の投球、そして球数を増やす体力。その課題を乗り越えた先に「令和の怪物」の真の姿が現れる。(君島 圭介)

 ▼DeNA・佐野(2回先頭で遊ゴロ)力感のないフォームから繰り出される150キロ超えの速球は威力を感じました。

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