新生オリックス “変革の旗印”太田に本格ブレークの予感

[ 2021年3月24日 12:22 ]

オリックス・太田椋
Photo By スポニチ

 中嶋監督1年目の「新生オリックス」。その変革の旗印となるか。高卒3年目・太田椋内野手(20)に本格ブレークの予感が漂う。

 「今年はレギュラーを獲るという気持ちでやっていますし、まずは、開幕スタメン。そこから、しっかり結果を残していけるようにやっていきたい」

 オープン戦全16試合中14試合で、二塁で先発出場。欠場した5日のDeNA戦は、新型コロナウイルス陽性判定を受けた安達と3日のロッテ戦(京セラ)でロッカーが隣だったことで自粛したが、元々は「1番・二塁」でスタメン予定だった。

 中嶋監督は起用方法について、「なんで言わなアカンの」と最後まで明言することはなかった。太田はオープン戦を3試合連続安打で締めたが、打率・180。蓄積疲労もある中で不振もあった。それでも「勝利と育成」の両立を目指す指揮官の思惑を考えれば、ここまでの起用は期待の表れ。「開幕二塁」の最有力候補と言える。

 進化の土台が肉体改造だ。ウエートトレと並行して1日5食の食事トレで鍛え上げた。

 「トップクラスの投手は本当に真っすぐが強い。パワーがなければ対抗できないと感じました。侍ジャパンで活躍するような一流の選手のことを考えた時に、みんな体つきが違いますよね。守備でもそうだと思うんです。悪い体勢で捕球する時、そこからのスローイングは体幹が強くなければできないこと」

 入団1年目から高い打撃技術は評価されてきた。オープン戦5本の長打の内訳は4本が中堅から右方向で、逆方向にも飛ばせることも魅力。66年のドラフト制以降、球団の高卒野手が開幕二塁を守ったことはなく、同3年目の太田が選ばれば球団史上初めてとなる。

 「最後の最後までアピールして、なんとか、開幕スタメンを勝ち取れるように」。過去2年はケガに悩まされた期待の若手が、“3度目の正直”のシーズンに挑む。(記者コラム・湯澤 涼)

続きを表示

2021年3月24日のニュース